(読み)ツイ

デジタル大辞泉「槌」の解説

つい【槌】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ツイ(漢) [訓]つち
〈ツイ〉物をたたく工具。つち。「鉄槌
〈つち(づち)〉「槌音相槌あいづち金槌かなづち木槌才槌

つち【×槌/×鎚/椎】

物をたたく工具。頭部はふつう円柱形で、柄が付いている。木づち金づちなどがある。
紋所の名。1をかたどったもの。
[類語]金槌鉄槌ハンマーとんかち玄能木槌掛け矢才槌

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版「槌」の解説

つち【槌】

ものを打ちたたく工具の総称(図)。頭は木製鉄製円筒形をなし,T字形に木柄がつくが,柄が縦方向につく砧槌(きぬたづち)や両頭の杵槌(きねづち)などもある。《和名抄》に椓撃たくげき)(掛矢かけや)),柊揆(さいづち)(才槌),槌(かなづち)(鉄槌)などがあり,10世紀以前に現在の槌の大部分が出そろっていたと推測される。木製頭では,破壊用の武器にも土木や建築工事にも用いる大型の掛矢,その小型の才槌などがある。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)「槌」の解説


つち

槌は頭に直交する木の柄(え)を取り付けてあり、のみ(鑿)をたたく、釘(くぎ)を打つ、部材を組み合わせる、道具を手入れするなど、さまざまな用途に使用される。頭部の材質や形状によって、玄能(げんのう)、金槌(かなづち)(金鎚)、木槌などがある。頭部が鉄などの金属でできている玄能はおもにのみをたたく道具で、釘などをたたき込む際に使用するものを金槌というが、その区別はあいまいである。

 金槌には、先切(さっきり)金槌のほかに、下腹(したばら)金槌や四分一(しぶいち)金槌などがある。下腹金槌は頭部が短くつくられていて、隅などの狭い部分に釘を打つときなどに使用する。

 木槌は、頭部が木製のもので、鉋刃(かんなは)の台からの出し入れに使用する。鉋刃を抜くときには台頭(だいがしら)をたたき、入れるときには鉋刃の頭を軽くたたき込む。同じ要領で鉋刃の微調整も行う。また木造建築の建前で、柱や梁(はり)などの木材を打ち込む際に使われる大振りのものは一般に掛矢(かけや)とよばれている。材質は、柄にカシの木を用い、頭にはケヤキの杢目材(もくめざい)を使う。その他、梁や棟木(むなぎ)などを柱や束(つか)の上端(うわば)の枘(ほぞ)に押し込むときなど、その材の側面(横)をたたいたり、藁(わら)や穀物をたたくために使う横槌(よこづち)、小型の槌で競売、法廷、議会などで使われる小槌などがある。

 玄能や金槌は一日中ふるって仕事をすることもあるため、使い手に合った重さや形状のものを選ぶ必要がある。刃物と異なり研ぎ減らないため、代々受け継がれ、使い続けられるものもある。

[赤尾建蔵 2021年7月16日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のの言及

【武器】より

…石弾もありあわせのものを利用するのでなく,あらかじめ準備調製されたものを用いた。
[ゲルマン系の武器――槌と斧]
 ゲルマン系の武器は,ローマの軍団と異なり,規格化されていない。刀槍を用いたのはむろんだが,槌や斧が比較的大きな比重を占めた。…

※「槌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

マイナポイント

マイナンバーカードを活用した国の消費活性化策で付与される全国共通の買い物用ポイント。2020年東京五輪・パラリンピック後の景気の落ち込み防止、マイナンバーカードの普及拡大、キャッシュレス決済の促進を目...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android