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釣魚大全 ちょうぎょたいぜんThe Compleat Angler

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

釣魚大全
ちょうぎょたいぜん
The Compleat Angler

イギリスの伝記作家 I.ウォルトンの随筆。 1653年刊。釣師,猟師,鷹匠がそれぞれの楽しさを語り合ううち,釣師の説にほかの2人が従うようになる。その間にさまざまな魚の釣り方や料理の仕方,釣道具のこと,釣れる川や池のことが論じられる。また詩や歌も挿入されて静謐な田園生活の楽しさを語る。 55年に増補版が出版され,さらに C.コットンによる続編が 76年に出された。コットンの書いた部分も釣師と猟師との対話形式をとり,楽しみながら自然の美しさを語るという仕組みになっている。

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デジタル大辞泉の解説

ちょうぎょたいぜん〔テウギヨタイゼン〕【釣魚大全】

《原題The Compleat Angler》英国の伝記作家・随筆家、ウォルトンによる随筆。初版は1653年刊行。1676年に刊行された第5版は、著者自身の増補と、詩人チャールズ=コットンによる第2部が加えられており、標準版とされている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちょうぎょたいぜん【釣魚大全 The Compleat Angler】

イギリスの随筆家I.ウォールトンによる,主として川魚釣りに関する文章。1653年刊。釣師,猟師,農民らの対話形式で,釣りが高雅な楽しみであることを説いている。釣場やしかけ,餌など,技法上の解説も貴重だが,血なまぐさいピューリタン革命のまっただ中に,牧歌的な世界の貴重な静けさを説いたこと,しかもそれをきわめて上質の散文で語ったことで,不滅の文学とたたえられる。【川崎 寿彦

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大辞林 第三版の解説

ちょうぎょたいぜん【釣魚大全】

I =ウォルトンの随筆。1653年刊。釣り師・猟師やその他の人物の対話形式で、釣りの醍醐味を説きつつ自然を描写し、詩歌をまじえて古き良き時代のイギリスをたたえる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

釣魚大全
ちょうぎょたいぜん
The Compleat Angler

イギリスのエッセイスト、アイザック・ウォルトンの随筆。初版は1653年。筆者の増補とイギリスの詩人であり作家でもあるチャールズ・コットンCharles Cotton(1630―1687)の筆になる第二部を加えた1676年の第五版が標準版。釣師、猟師、鷹匠(たかじょう)、その他の人物の対話形式で、魚の生態や料理法に触れながら釣りの技術が語られる。釣りの楽しみを語っていて、実はイギリスの古きよき時代を懐かしく回想し、自然に包まれた素朴で静かな生活の礼賛が作者の真意で、心の記録ともいえよう。聖書に次いで広く読まれたといわれる。[平 善介]
『森秀人訳『完訳 釣魚大全』(1974・角川書店)』

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世界大百科事典内の釣魚大全の言及

【ウォールトン】より

…みずから築いた社会的地位と,その典雅な人柄のゆえに,指導者階級に知己が多く,なかでもJ.ダン,H.ウォトン,R.フッカー,G.ハーバートなど,英国国教会派知識人との交友は,のちにそれぞれについてのすぐれた伝記として実を結んだ。主著《釣魚(ちようぎよ)大全》(1653)はイギリス各地の川や池で各種の魚を釣るのどかなたのしみを説いた随筆風散文だが,自然や人間に注ぐあたたかいまなざしが心をうつ。内乱(ピューリタン革命)からまったく身を引いた政治的不参加の姿勢が,一種の逆説的な参加(アンガージュマン)になっていると読むこともできる。…

【釣り】より


[外国]
 ヨーロッパでは1496年にイギリスで出版された狩猟の本にバーナーズJuliana Bernersという修道女が釣りの手引きを書いたのが釣りの本の最初とされる。現在,釣りの聖書ともいわれる《釣魚大全》はイギリスのI.ウォルトンの書いたものだが,この初版は1653年。このころには,趣味の釣りとしての位置が明確に打ちだされ,マナーなどについても厳しい注文がだされている。…

※「釣魚大全」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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