新撰 芸能人物事典 明治~平成 「鈴木いづみ」の解説
鈴木 いづみ
スズキ イズミ
- 職業
- 小説家 女優
- 本名
- 鈴木 いずみ
- 別名
- 芸名=浅香 なおみ
- 生年月日
- 昭和24年 7月10日
- 出生地
- 静岡県 伊東市湯川
- 学歴
- 伊東高〔昭和43年〕卒
- 経歴
- 父は読売新聞記者を務め、「あゝサムライの翼」の著書がある鈴木英次。伊東高校では文芸部に所属。昭和43年高校を卒業するとキーパンチャーとして伊東市役所に勤務した。44年上京してピンク映画の世界に入り、火石プロに所属して“浅香なおみ”の芸名で活動。45年ポルノ映画「処女の戯れ」でデビュー。同年寺山修司が主宰する天井桟敷の舞台「人力飛行機ソロモン」に出演。46年には天井桟敷で「鈴木いずみ前衛劇週間」が開催され、自作戯曲が上演された。他の出演作に映画「絶妙の女」「情炎女護ケ島」「女医の性徴期」など。傍ら、静岡時代より小説を書き続け、45年「声のない日々」が文学界新人賞候補に選ばれ、“小説を書くピンク女優”として話題を呼んだ。以降、鈴木いづみの筆名で小説家に転じる。48年初の著書「あたしは天使じゃない」を刊行。50年「SFマガジン」に初のSF小説「魔女見習い」を発表してからは数々のSF作品を手がけ、SF作家として知られた。この間、48年フリージャズのサックス奏者・阿部薫と婚約。一人娘を授かったが、52年離婚。53年阿部が薬物の過剰摂取により、29歳で急死。61年36歳の時に自宅で縊死した。他の著書に「愛するあなた」「残酷メルヘン」「女と女の世の中」「いつだってティータイム」「感触」「恋のサイケデリック!」「ハートに火をつけて!」などがある。没後、「鈴木いづみコレクション」(全8巻)「鈴木いづみセカンド・コレクション」(全4巻)と計12冊の作品集が編まれるなど熱心な読者を持ち、7年には阿部との関係を描いた映画「エンドレス・ワルツ」が公開された。
- 没年月日
- 昭和61年 2月17日 (1986年)
- 伝記
- 鈴木いづみ×阿部薫 ラブ・オブ・スピード午後の自画像鈴木いづみ 1949〜1986 文遊社編集部 編五木 寛之 著西村 珠美 編(発行元 文遊社角川書店文遊社 ’09’94’94発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報