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複合材料 ふくごうざいりょうcomposite material

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

複合材料
ふくごうざいりょう
composite material

強度,剛性,軽量化などの特性向上のために,2種類以上の性質が異なる素材を,それぞれの相を保ったまま界面で強固に結合し,合体・複合した材料。一つの成分 (マトリックス母材) に他の成分 (フィラー強化材) を分散・埋没させる場合が多く,マトリックスに有機高分子を使ったものを FRP,金属を使ったものを FRMと略称する。複合の形態,割合により特性が大きく変化するため,材料設計が行える。形態としては繊維をフィラーに使う繊維型,粒状フィラーを使う粒子分散型,板状 (膜状) の複合素材同士を交互に層状に積み重ねる積層型,複合する素材がいずれも高分子でしかも,分子レベルで互いに分散しあう分子複合型に分かれる。繊維型は,繊維の長さによって長繊維型と短繊維型に分けられる。

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デジタル大辞泉の解説

ふくごう‐ざいりょう〔フクガフザイレウ〕【複合材料】

2種類以上の異なる素材を組み合わせてつくられる材料。単一の素材よりも強度や耐熱性などに優れる。ガラス繊維強化プラスチックなど。複合素材。複合材

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百科事典マイペディアの解説

複合材料【ふくごうざいりょう】

ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)の場合のガラス繊維とプラスチックのように,おもに強度の高い繊維と母材を接着し,それぞれの素材の特長を兼ね備えるようにしたもの。
→関連項目制振材料ハイブリッド材料

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世界大百科事典 第2版の解説

ふくごうざいりょう【複合材料 composite material】

2種以上の異なる素材を組み合わせて,おのおのの素材の長所を生かし,短所を補うことによって,いくつかの工学的要求を満足させる機能をもった材料。これには金属と金属,無機物質と無機物質,有機物質と有機物質,金属と無機物質,金属と有機物質,無機物質と有機物質など数多くの組合せがあり,実用されているものも少なくなく,材料科学の伸展に伴って,今後の発展が大いに期待される材料分野である。複合金属材料プラスチック系複合材料【日向 実保】

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大辞林 第三版の解説

ふくごうざいりょう【複合材料】

性質の異なる素材を組み合わせて、有効な機能をもたせた材料。 FRP (繊維強化プラスチック)など。コンポジット材料。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

複合材料
ふくごうざいりょう
composite material

2種以上の材料を組み合わせ成形することにより単独素材ではもちえない性質を発揮しうるようにした材料。この材料ははるかに古い時代から用いられてきた。たとえば『旧約聖書』には日干しれんがの割れを防ぐために粘土に藁(わら)を混入させる話が出てくる。日本の奈良時代の乾漆仏などもその例である。広義では、自然界にある材料、たとえば竹、木材、あるいは生体材料などのほとんどが複合材料である。複合材料には構造用と非構造用とがある。構造用はおもに強度などの性質を問題にし、非構造用は電気的・磁気的・光学的性質を問題にする。複合材料は普通、ある材料を特殊な微小形にして他の材料内に分布させた形をとり、前者を分散相、後者をマトリックス相とよぶ。分散相の形により分類すると、粒子分散形複合材料と繊維形複合材料とになる。
 構造用繊維形複合材料のなかでもっとも多量に生産され、広い範囲に用いられているのはガラス繊維強化プラスチックスである。ガラスのような材料を繊維の形にすると強度が向上する。このような繊維をマトリックス中に分散させた複合材料の機械的性質は、普通は複合則といわれるもので表現される。粒子分散形複合材料を実用例で示すと、非金属粒子―非金属マトリックスの組合せでは砂や砂利がセメントと水の混合物によって結合されているコンクリート、金属粒子―非金属マトリックスの組合せではアルミニウム粉末をポリウレタン中に分散させたロケットの推進剤、金属粒子―金属マトリックスでは分散相にタングステンなどの硬い粒子を用いた耐熱材、非金属粒子―金属マトリックスでは分散相としてセラミックを用いたいわゆるサーメットなどがある。
 導電体、不導体、半導体など物性の異なる材料を特定の寸法で配列させると、単味ではもたない特性を発揮することがある。たとえばNb3Snのように比較的高温(18.1K)で超伝導を示す材料を銅などの導電体中に微細に分散させると、臨界温度Tcをさらに上昇させられる。最近、通信用ケーブルとして使用され始めた光ファイバーも、光の屈折率の大きく異なるガラスの組合せであり、非構造用の分野でも複合材料の可能性は大きい。[志村宗昭]

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