長全寺（読み）ちようぜんじ

日本歴史地名大系

長全寺
ちようぜんじ

• 千葉県：柏市
• 柏村
• 長全寺

[現在地名]柏市柏六丁目

旧水戸道の近くにある。戸張山と号し、曹洞宗。本尊は阿弥陀如来。弘治二年（一五五六）の創建で、戸張（とばり）城主戸張氏の菩提寺であったと伝える。寛永年間（一六二四―四四）頃に戸張村の香取神社近くから字東割（ひがしわり）の現在地に移されたという（柏市史年表）。境内の弘法大師堂は東葛・印旛大師講の一番札所。江戸期の仏像一七躯と仮面二面が残る。本尊の阿弥陀如来像（像高三九・三センチ）と両脇侍像は安定感のある江戸初期の仏像で、背面の銘文によると正徳五年（一七一五）に下野大中善（だいちゆうぜん）寺（現栃木県大平町大中寺）から移されたという。

長全寺
ちようぜんじ

• 愛知県：春日井市
• 中切村
• 長全寺

[現在地名]春日井市中切町

円通山と号し、曹洞宗。本尊は阿弥陀如来。寺伝によれば僧円通を開山とする天台宗で、慶長一二年（一六〇七）曹洞宗に改宗、大永（だいえい）寺（現名古屋市）九世要山玄的を開山とする。宝永六年（一七〇九）の大永寺文書によれば、本尊は恵心僧都の正作であることがわかったという。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」