閻魔堂（読み）エンマドウ

デジタル大辞泉

えんま‐どう〔‐ダウ〕【^×閻魔堂】

閻魔王を祭ってある堂。京都引接寺いんじょうじ（千本閻魔堂）が著名。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

えんま‐どう‥ダウ【閻魔堂】

1. 〘 名詞 〙 閣魔王をまつってある堂。
   1. [初出の実例]「志賀の閻魔(エンマ)堂の前を横切に」(出典：太平記（１４Ｃ後）二)

出典　精選版 日本国語大辞典

日本歴史地名大系

閻魔堂
えんまどう

• 富山県：中新川郡
• 立山町
• 芦峅寺村
• 閻魔堂

[現在地名]立山町芦峅寺

芦峅寺（あしくらじ）集落の東端に位置し、杉木立に囲まれる。かつての中宮（ちゆうぐう）寺の堂舎の一で、閻魔王以下冥官らを祀る。文正元年（一四六六）六月三日の神保長誠寄進状（芦峅寺文書）に「炎魔堂」とみえ、神保長誠が葦峅（あしくら）堂に祖母（うば）堂（堂）・地蔵堂・炎魔堂の造営のため一〇貫文を寄進した。天正一八年（一五九〇）には前田利家が堂・布（ぬの）橋・帝釈（たいしやく）堂などの諸堂とともに閻魔堂を修理させている（延宝二年「一山旧記控」芦峅寺文書）。弘化二年（一八四五）堂内の本尊彩色や屋根・畳などが風通しが悪く早く傷むので、入口左右の窓を組子桟間造にすることを願出ている（天保一三年「当山速要御用留　定目代」）。安政六年（一八五九）入口錠がねじ切られ堂内に侵入した形跡があったとして、被害報告が出されている。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

世界大百科事典（旧版）内の閻魔堂の言及

【閻魔】より

…しかし一方，唱導説話や地獄変相図の中では，依然として恐ろしい形相で罪ある死者を呵責する冥府の王であった。閻魔十王の造像は鎌倉時代からおこなわれ，閻魔堂に安置された。鎌倉円応寺や奈良白毫寺の閻魔十王はその古い作例である。…

※「閻魔堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」