雄蝶雌蝶(読み)オチョウメチョウ

デジタル大辞泉 「雄蝶雌蝶」の意味・読み・例文・類語

おちょう‐めちょう〔をテフめテフ〕【雄×蝶雌×蝶】

雌雄の蝶。
婚礼のとき、一対銚子ちょうし提子ひさげにつける、紙で折った雌雄の蝶。
婚礼のとき、2のついた銚子三三九度の酌をする役の稚児

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改訂新版 世界大百科事典 「雄蝶雌蝶」の意味・わかりやすい解説

雄蝶雌蝶 (おちょうめちょう)

婚礼における女夫盃親子盃などの盃事の際に,1対の銚子につける雌雄の蝶をかたどった飾り。金銀紙や紅白和紙水引などで作る。これは小笠原流礼式が一般化してひろまったものと考えられる。転じて,この銚子で盃事の酌をする一組の少年・少女のことも指す。各地で婚礼に関与するツレヨメ・ツレムコ,ソエヨメ・ソエムコと呼ばれる少年・少女と関連すると思われる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雄蝶雌蝶」の意味・わかりやすい解説

雄蝶雌蝶
おちょうめちょう

結婚式の杯事(さかずきごと)のときに使う銚子(ちょうし)や提子(ひさげ)につける、折り紙雄雌の蝶のこと。通例は金銀や紅白の紙を蝶の形に折り、そこに金銀の水引(みずひき)で蝶の触覚をつけて用いる。婚礼の式場が普通の家に設けられる場合は、両親のそろった男女の子供が選ばれて、そこで新夫婦の杯に同時に双方から酒をつぐ。このため雄蝶雌蝶の名称は、もとの意味から転じて、この2人の男女の子供をさしていう場合もある。

[丸山久子]

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