霜焼け(読み)シモヤケ(その他表記)chilblain

翻訳|chilblain

デジタル大辞泉 「霜焼け」の意味・読み・例文・類語

しも‐やけ【霜焼け】

寒さのために皮膚血管麻痺まひし、赤紫色にはれたもの。凍瘡とうそう。霜れ。 冬》「―の手をかくしけり袖の中/虚子
[類語]ひびあかぎれささくれさかむけかぶれ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「霜焼け」の意味・わかりやすい解説

霜焼け (しもやけ)
chilblain

医学的には凍瘡(とうそう)pernioという。手足,耳たぶ,鼻の先端,ほおなどが寒気に繰り返しさらされ,末端部の血液循環障害が起こるために発生する。強い低温刺激により血液の流れが止まり,細胞や組織が凍結してしまう凍傷とは異なり,末端部の血液循環障害を起こしやすい素質の人にだけ発生し,また,最低気温が4~5℃で,一日の温度差が10℃以上の冬の初めや終りころに発生しやすい。幼児から学童期小児に多いが,女子では成人にもみられる。病変部は紫紅色の紅斑や腫張を生じ,ときにはくずれて潰瘍となる。かゆみがあり,とくに温めるとかゆみが強くなる傾向がある。予防法としては,早めに手袋靴下保温に注意し,マッサージにより血行をよくするよう努める。また,手足のぬれたあとは,よくふいておくことが大切である。治療には,ビタミンE,女性ホルモン剤などを含む軟膏をすりこんでマッサージをし,ビタミンEを内服する。潰瘍には抗生物質軟膏を使う。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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