青ひげ公の城(読み)アオヒゲコウノシロ

デジタル大辞泉 「青ひげ公の城」の意味・読み・例文・類語

あおひげこうのしろ〔あをひげコウのしろ〕【青ひげ公の城】

原題、〈ハンガリーA kékszakállú herceg váraバルトーク作曲のハンガリー語によるオペラ。全1幕。1918年初演台本バラージュ=ベーラ。ペロー童話青髯」などに描かれた、青ひげ伝説に基づく。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「青ひげ公の城」の意味・わかりやすい解説

青ひげ公の城
あおひげこうのしろ
A Kékszakàllú Herceg Vára

バルトークの唯一のオペラ。1911年作曲。青ひげ伝説をもとにしたハンガリーの文学者バラージュの台本による一幕物。男の複雑冷酷な心理と、女の好奇心に満ちたひたむきな愛――両者葛藤(かっとう)を、青ひげ公と彼の妻ユーデットとの対話で描いている。初期の作品だけに象徴主義の影響が強く、世紀末音楽手法も多く取り入れたバルトークとしては珍しい作品。1918年ブダペスト初演。日本での初演(演奏会形式)は1957年(昭和32)日本交響楽団(現NHK交響楽団)によって行われた。

[三宅幸夫]

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デジタル大辞泉プラス 「青ひげ公の城」の解説

青ひげ公の城〔曲名〕

ハンガリーの作曲家バルトーク・ベラのハンガリー語による全1幕のオペラ(1918)。原題《A Kékszakállú herceg vára》。17世紀フランスの詩人シャルル・ペローの童話『青ひげ』にまつわる伝説を題材にした作品。

青ひげ公の城〔小説〕

日本の演劇作品。作・演出寺山修司、音楽:J・A・シーザーによる魔術音楽劇として、1979年、演劇実験室◎天井桟敷東京渋谷の西武劇場で初演。バルトークの同名オペラ作品をモチーフとする。

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