日本歴史地名大系 「青原寺」の解説 青原寺せいげんじ 長野県:南安曇郡穂高町嵩下村青原寺[現在地名]穂高町大字有明 嵩下曹洞宗で山号は安養山、本尊聖観世音菩薩像。小岩岳(こいわたけ)集落の北西、小岩岳城跡の北東に位置している。美濃国関の竜泰(りゆうたい)寺の末寺で、「信府統記」によれば、竜泰寺の五世蘭如従賀が開山で、小岩岳図書盛親が開基とされている。盛親は永禄一〇年(一五六七)小県(ちいさがた)郡の生島足島(いくしまたるしま)神社(現上田市)で武田晴信に誓詞を書いた古厩平三盛隆の弟である。 青原寺せいげんじ 和歌山県:東牟婁郡古座町古座浦青原寺[現在地名]古座町古座古座浦の背面、通称上(うえ)の山の山腹にある。城揚山と号し、曹洞宗。本尊は薬師如来。「続風土記」に「此寺地は高河原摂津守の城跡なり、故に山号を城場山とよへり」とあり、高川原貞盛の城砦の跡に建てられた。天正年間(一五七三―九二)僧伊天の開基というが(寺院明細帳)、不詳。境内には本堂・庫裏・鐘堂・観音堂・愛宕堂などがあり、うち庫裏の中心をなす大柱二本は城砦に用いられていた古材という。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by