非電解質(読み)ひでんかいしつ(英語表記)non-electrolyte

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

非電解質
ひでんかいしつ
non-electrolyte

水溶液中でイオンに解離しない物質をいう。電解質に対する語。物質の水への溶解には、可逆な場合と不可逆な場合とがあり、前者は水を蒸発乾固すると溶質が析出する。この場合、溶質がイオン性物質であれば、溶液に電導性が現れる。これが電解質である。これに対して、溶質が分子性化合物であれば、溶液中にも分子が存在し電気を通さない。このような物質を非電解質という。たとえば砂糖水、デンプン液などがそうである。

[下沢 隆]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ひ‐でんかいしつ【非電解質】

〘名〙 溶液中で電離しない物質。蔗糖・アルコール・ベンゼン・エーテルなど。

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化学辞典 第2版の解説

非電解質
ヒデンカイシツ
nonelectrolyte

ショ糖,アルコール,ベンゼンなどのように,溶媒に溶かして溶液にした場合,イオンを生じない物質.電解質に対応して用いられる.非電解質の溶液直流に対しては電気伝導性を示さず,またその希薄溶液は蒸気圧降下沸点上昇凝固点降下浸透圧について,いわゆる一的性質(溶媒の性質と溶液のモル分率のみに関係し,溶質の性質によらないという溶液の性質)を示す.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

非電解質
ひでんかいしつ
nonelectrolyte

溶液にした場合に電離してイオンを生じない物質をいい,電解質に対置される物質のことである。代表的なものとしてはショ糖アルコールベンゼンなどがある。これらの化合物の希薄溶液の沸点上昇や凝固点降下の程度,浸透圧の強さなどは,溶質のモル濃度に比例するので,これらに関連した事項の研究に役立つ。

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世界大百科事典内の非電解質の言及

【電解質】より

…しかし,この分類は必ずしも正確とはいえず,むしろ解離の度合は物質の結合の性質に依存することから,つぎのような分類もなされる。液体または融解状態(高温下)で物質の導電性を調べてみると,導電性を示す物質(電解質)と示さない物質(非電解質nonelectrolyte)とに分かれる。融解状態で導電性を示す物質(融解電解質)は陽イオンと陰イオンによるイオン結合からなり,いわば〈真の電解質true electrolyte〉であり,いわゆる強電解質に相当する。…

※「非電解質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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