順逆(読み)ジュンギャク

デジタル大辞泉 「順逆」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐ぎゃく【順逆】

正しい順序と逆の順序。
道理に従うことと、そむくこと。「順逆の理をわきまえる」
恭順反逆
仏語順縁逆縁

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「順逆」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐ぎゃく【順逆】

[1] 〘名〙
① 順序が正しいことと逆であること。順と逆。
東大寺文書‐建久七年(1196)四月一五日・貞慶逆修願文「実難内外順逆之妨」 〔史記‐天官書〕
② 正しいこととよこしまなこと。正と邪。また、正道に従うことと逆らうこと。恭順と反逆。
※玉塵抄(1563)五四「奉公人は査の如なぞ。水の流の順流逆流に相随て順逆変ずるぞ」 〔管子‐四称〕
③ 対照する二つのものをいうのに用いる語。上から下と下から上へ。
※大観本謡曲・蝉丸(1430頃)「われは皇子なれども庶人に下り、髪は身上より生ひのぼって星霜を戴く。これ皆順逆の二つなり」 〔杜甫‐崔少府高斎三十韻詩〕
④ 仏語。順縁と逆縁。
海道記(1223頃)極楽西方に非ず「嘲らん人憐まん人、順逆の二縁共に一仏土に生て、一切衆生を済へとなり」
[2] 〘副〙 とやかく。ともかくも。どっちみち。
相良家文書‐(弘治三年)(1557)三月四日・伊集院忠朗書状「拙者事、中途まて打かかり候間、順逆参会可申候」

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普及版 字通 「順逆」の読み・字形・画数・意味

【順逆】じゆんぎやく

正邪。唐・杜甫〔白水県崔少府十九翁の高斎三十韻〕詩 人生、哀樂ばなり 天地に順り (なげ)く、彼の國の夫 休、征狄(せいてき)に備ふるを

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