精選版 日本国語大辞典 「順」の意味・読み・例文・類語
じゅん【順】
〘名〙
※車屋本謡曲・蝉丸(1430頃)「夫花の種は地にうづもれて千林の梢にのぼり、月の影は天にかかって万水の底にしづむ。是等はみないづれをか順と見、逆なりといはん」 〔易経‐予卦〕
③ (形動) おとなしいこと。素直であること。しとやかなこと。また、そのさま。従順。
※古活字本毛詩抄(17C前)二「順な心があって、あれが心がなをりたらば、従順もせうぞ」 〔礼記‐祭義〕
④ かたわら。あたり。ならび。
⑤ あることが、順序を追って次々に行なわれるさま。順番。「に」を伴って副詞的に用いることもある。
※梵舜本沙石集(1283)八「嫡子こぼしをもて、つらをはたと打に、軈而次の座にゐたる、おとなの頬を、はたと打。是はいかにと云ければ、順の事かと思候てとて、うち咲たりける」
※滑稽本・七偏人(1857‐63)四「二番三番と段々順に行くのだらう」
じゅん‐・ずる【順】
〘自サ変〙 じゅん・ず 〘自サ変〙 したがう。
※却癈忘記(1235)上「信なき智は仏法に順ぜざるのみにあらず」
じゅん‐・ず【順】
〘自サ変〙 ⇒じゅんずる(順)
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