顓頊(読み)センギョク

デジタル大辞泉の解説

せんぎょく【顓頊】

中国古代伝説上の帝王五帝の一。黄帝の孫。重(ちょう)・黎(れい)という神に命じて天地を分離させたという。高陽に国を建てたことから高陽氏ともいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

せんぎょく【顓頊 Zhuān xū】

中国,古代伝説上の帝王。黄帝の孫で,位を継ぐ。五帝の一人。高陽氏と号し,帝丘(河南濮陽県)に住んだ。徳があり,教化は中国全土におよんだという。当時天と地は梯子で結ばれ,神や人は自由に天地を往来した。顓頊は悪神がでて人々を悪事に扇動するのを恐れ,曾孫の重・黎に命じて,天地を引き離し,梯子を除き,神や人が勝手に往来できないようにし,重に神に対する祭祀,黎に民事を管掌させたといわれる。三皇五帝【伊藤 道治】

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大辞林 第三版の解説

せんぎょく【顓頊】

中国の古伝説上の帝王。五帝の一。黄帝の孫で高陽を都とし、暦法を創始したとされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


せんぎょく

中国古代の伝説上の帝王。司馬遷(しばせん)は、『史記』を5人の有徳の聖天子、つまり五帝の治世から書き起こしているが、その五帝の一人であるは、黄帝(こうてい)の孫といわれている。なお、初めて高陽に国を建てたことから高陽氏ともよばれた。は深謀遠慮に富み、天人相互間の道を明らかにしたが、さらに神霊の加護を受けて尊卑の理(ことわ)りを正し、五行の気を治めて人民を教え導いたので、彼に帰服しない者は1人もいなかったと伝えられる。このような伝承は、ほかの五帝と同様理念化され、また作為されたものと考えられるが、『山海経(せんがいきょう)』そのほかによれば、は一度死んだのちふたたび蘇生(そせい)する神であるとか、重(ちょう)という神に命令して天を上に押し上げ、黎(れい)という神に命じて地面を下げさせ、天と地を現在あるような遠く離れたものにしたと伝えられる。このように古代の創世神話に登場してくるのほうが、むしろ、より原形のおもかげを伝えているものと考えられる。[伊藤清司]

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世界大百科事典内の顓頊の言及

【鯀】より

…中国の神話にみえる洪水神。顓頊(せんぎよく)ののちとされるが,顓頊は〈死して蘇(よみがえ)る〉神,すなわち洪水神で,魚形の神であったらしい。鯀は治水に失敗して放逐され,その子である禹(う)が大洪水を治めて夏(か)王朝をひらいた。…

※「顓頊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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