20世紀日本人名事典 「飛鳥井雅道」の解説
飛鳥井 雅道
アスカイ マサミチ
昭和・平成期の文芸評論家 京都大学名誉教授。
- 生年
- 昭和9(1934)年11月26日
- 没年
- 平成12(2000)年8月31日
- 出生地
- 東京
- 学歴〔年〕
- 京都大学文学部文学科仏文学専攻〔昭和32年〕卒
- 経歴
- 昭和33年京都大学人文科学研究所日本文化研究室助手、45年助教授、56年教授。平成10年退官、名誉教授。政治小説再評価をめざした「政治小説と『近代』文学」(34年「思想の科学」所載)で注目され、その成果をもとに斬新な近代文学史「日本の近代文学」(36年)を発表。夏目漱石と幸徳秋水を対応させた「近代文化と社会主義」(45年)のほか、中江兆民、森鷗外、プロレタリア文学史、天皇制などにも論及し、「日本近代の出発」(48年)「日本近代の潮流」(52年)「日本プロレタリア文学史論」(57年)「文明開化」(60年)「明治大帝」(平1年)など日本近世・近代の思想と文学の研究をベースに日本精神史を構想。坂本龍馬の研究者としても知られ、「坂本龍馬―幕末の自由精神」(50年)「人物日本史 坂本龍馬」(監修・構成 62年)などがあり、他に「幸徳秋水」(50年)「鷗外とその青春」(53年)「日本を創った人びと〈24〉 西郷隆盛」(53年)「国民文化の形成」(編 59年)、「中江兆民」(平11年)などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報