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餅酒 もちさけ

世界大百科事典 第2版の解説

もちさけ【餅酒】

狂言の曲名。脇狂言・百姓物。大蔵,和泉両流にある。加賀の国の百姓が,大雪のために延引していた去年の年貢物の菊酒を,上頭(うえとう)(京都にいる荘園の領主)に納めるため上京する。途中,これも去年の年貢として鏡餅を納めに行く越前の国の百姓と道づれになる。都の御館(みたち)に着くとちょうど折ふしの歌会で,年貢延引の罰として,奏者(そうじや)(取次役)に歌を詠めといわれる。加賀は〈飲み臥せる宵のまぎれに年一つ打ち越し酒の二年酔ひかな〉,越前は〈年の内に餅はつきけり一年を去年(こぞ)とや食はん今年とや食はん〉と詠んで,万雑公事(まんぞうくじ)(諸課税)を赦免され大喜びしたところ,その高声をとがめられて今度は大きな歌を詠めといわれる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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