デジタル大辞泉
「鏡餅」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かがみ‐もち【鏡餠】
- 〘 名詞 〙 円形で平らな、鏡の形のように作った餠。正月または祝いのときに大小二個を重ねて神仏に供える。かがみ。かがみのもち。かがみのもちい。かがみもちい。ぐそくもち。そなえもち。おそなえ。すわりもち。もちいかがみ。《 季語・新年 》
- [初出の実例]「御歯固〈略〉置二鏡餠上一物。紅葉一枚、蘿蔔一株、押鮎一隻、三成橘一枝」(出典:類聚雑要抄(室町)一)
- 「酒に勝った餠の徳、年のはじめも鏡餠」(出典:浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)五)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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鏡餅 (かがみもち)
主として正月に神棚や床の間などに据える神供としての大きな丸餅。大小を一重ねとし,半紙を敷いたり三方に載せたりして供え,ダイダイ,干し柿,ウラジロ,昆布など山海のものを添えることが多い。鏡はもと円盤状をなしていたので,名称はそれに由来するといわれている。下げる日は4日,7日,11日,1月晦日(みそか),その他と一定していないが,その日を鏡あげ・鏡開きなどといい,下げた鏡餅を入れて雑煮や汁粉を作って食べ祝う。神供を分け合って食べることにより,神人の一体感を得ようとするものであろう。鏡餅の一部を初山入り,鍬初めの時に持って行って山や田畑に供えたり,6月朔日(ついたち)まで保存しておいて歯固めの餅として食べる風もある。神供用の餅とは別に同じものを作って本家や親もとに持参する所もあり,共食の観念に支えられた贈物といえよう。正月以外にも,神社の祭りには神供として一般に用いられている。
執筆者:田中 宣一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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鏡餅【かがみもち】
正月,神棚や年神(としがみ)の棚に供える大きな丸い餅。大小の餅を重ねる。神仏に餅を供えることは古く《延喜式》にも見えるが,鏡餅が一般に普及したのは室町時代からという。今はふつうダイダイ,クリ,干し柿,コンブ,ウラジロなどを添える。→鏡開き
→関連項目氷餅
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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鏡餅
かがみもち
正月用のお供え餅。昔の金属鏡から連想した、丸く平たい形の餅で、祭礼などの供物にも用いられるが、正月に歳神(年神)(としがみ)に供えるものをいうのが一般的である。年の境にあたり、家族各人の霊魂をかたどった餅を捧(ささ)げ、霊の更新を図るのが古意で、身祝いの餅はその伝統をとどめている。三方(さんぼう)にのせ、重ね餅にして飾りたてるのは、蓬莱(ほうらい)(お手掛け、食積(くいつみ)ともいう)の形と合体したためである。普通2個を重ねるが、3個の所もあり、それにダイダイ、イセエビ、干し柿(がき)、昆布、ウラジロなどを添える。1月11日の鏡開きに家人が食べ、あるいは6月1日まで残しておいて歯固めにする例も多い。
[井之口章次]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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鏡餅
かがみもち
古来,金属製の鏡の形を連想して名づけられた丸く平たい餅。各地の祭礼の折にもつくるが,一般には正月用の飾り餅をいう。正月には歳神の霊威にふれて各自の霊を更新するため,家族ひとりひとりの霊をかたどった身祝いの餅を並べておくものであったが,これと,歳神への供物であった蓬莱 (お手かけともいう) とが合体し,三方に2重か3重の餅を飾り,だいだい,伊勢えび,昆布,干し柿,かちぐり,しいの実,裏白などを添え,床の間などに供えるようになった。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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かがみもち【鏡餅】
正月・祭礼・祝い事などの際に神仏に供える平たく丸めた餅(もち)で、多くの場合、大小2つを重ねる。一般に、正月に年神(としがみ)に供えるものをいう。
出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の鏡餅の言及
【正月】より
…正月の食物の代表は餅である。歳神には鏡餅を供える。平安時代,宮中では,譲葉(ゆずりは),大根,押鮎(おしあゆ),橘(たちばな)をのせて鏡餅を供えたが,天皇には〈[歯固め]〉といって,三が日の朝,鏡餅,大根,魚,鹿や猪の肉(代用は雉(きじ)の肉)などを盛った膳を供えた。…
※「鏡餅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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