香住海岸(読み)かすみかいがん

改訂新版 世界大百科事典 「香住海岸」の意味・わかりやすい解説

香住海岸 (かすみかいがん)

兵庫県北部,日本海に面する香美町の西半,今子浦から伊笹浦まで延長12kmの海岸山陰海岸国立公園名勝の一つで,海食によってできた断崖奇岩洞窟節理が連続する豪壮華麗な景観で知られる。なかでも柱状節理と板状節理が入りまじり鎧(よろい)おどしに似た鎧ヶ袖や奥行148mの衣笠洞窟著名探訪は船によるほかなく,海の荒れる冬季は近づけない。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「香住海岸」の意味・わかりやすい解説

香住海岸
かすみかいがん

兵庫県北部、美方(みかた)郡香美町(かみちょう)の日本海に臨む海岸。国の名勝に指定され、山陰海岸国立公園を代表する景勝地。香住湾を挟んで東の但馬赤壁(たじませきへき)、西の鎧ノ袖(よろいのそで)(国の天然記念物)、孔雀(くじゃく)洞門など約10キロメートルにわたって変化に富んだ海岸美が観光客をひきつける。典型的な沈降海岸で、各種の火山岩類からなる山地が冬の激しい波浪で侵食され、柱状節理の絶壁や洞窟(どうくつ)、洞門、奇岩の連続する岩石海岸となった。点在する香住浜、訓谷(くんたに)などの砂浜海岸海水浴場となる。

大槻 守]

『神戸新聞社会部編『山陰海岸』(1963・神戸新聞出版センター・のじぎく文庫)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「香住海岸」の意味・わかりやすい解説

香住海岸
かすみかいがん

兵庫県最北部,香美町を中心に西は余部 (あまるべ) 崎から東は豊岡市にいたる日本海の海岸。長さ約 10km余。山陰海岸国立公園中の名勝。東から西へ但馬赤壁,黒島,孔雀洞門,衣笠洞門,鎧ノ袖,乙姫御殿,窓島,岩燕洞門などの海食地形の絶景が続く。特に天然記念物の鎧ノ袖は有名。

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