日本大百科全書(ニッポニカ) 「美方」の意味・わかりやすい解説
美方
みかた
兵庫県北西部、美方郡にあった旧町名(美方町(ちょう))。現在は香美(かみ)町の南西部を占める一地区。旧美方町は1955年(昭和30)小代(おじろ)、射添(いそう)の2村が合併して町制施行。1961年旧射添村地区は村岡町へ編入。2005年(平成17)城崎(きのさき)郡香住(かすみ)、美方郡村岡(むらおか)の2町と合併して美方郡香美町となる。1000メートル級の中国山地に囲まれ、谷間を矢田川が北流する。旧町域の85%を山林や原野で占め、農林業が中心であるが、冬の季節労働が多い。近年高冷地野菜の栽培が増えている。また、但馬牛(たじまぎゅう)の本場として、和牛振興公社を設立し、小代牛の育成にも努めている。地域の大部分は氷ノ山後山那岐山国定公園(ひょうのせんうしろやまなぎさんこくていこうえん)域。国道482号が通じる。
[大槻 守]
『『美方町史』(1980・美方町)』