② 単孔目カモノハシ科の哺乳類。体長四〇~六〇センチメートル、尾長九~一五センチメートル。体は卵形で、褐色の軟毛でおおわれる。カモのように扁平で幅広いくちばしをもつ。短い四肢には水かきがあって遊泳に適し、水生昆虫や甲殻類を食べる。卵生で、孵(ふ)化した子は乳で育てるなど最も原始的な哺乳類とされる。オーストラリア、タスマニアに分布し、川や湖沼の土手に穴を掘ってすむ。
③ イネ科の多年草。本州以西の海岸の日当りのよい砂地に生える。高さ約六〇センチメートルになる。茎は叢生(そうせい)し、下部は横にはい、また節ごとにまがって斜上し、上部は直立する。葉は長さ一五~三〇センチメートルの線形。夏、こずえに長さ三~八センチメートルの紫赤色の半円柱形花穂を二個つけ、一個の円柱状花穂のように見える。同属にケカモノハシがある。はさみがや。〔日本植物名彙(1884)〕