長野県中部,東筑摩郡の村。人口2970(2010)。筑摩山地に位置し,北縁には聖(ひじり)山,南端には四阿屋(あずまや)山がそびえ,中央を犀(さい)川支流の麻績川が西流する。村域の70%近くを山林・原野が占め,平地は麻績川沿岸に限られるが,聖山南麓では標高1000m付近まで集落が散在し,耕地化されている。中心集落の麻績は近世,北国西脇往還の宿場として栄え,本陣が置かれた。主産業は稲作,畜産,果樹栽培などの農業である。聖山一帯は県立自然公園に指定され,聖湖を中心にハイキング,スキー,スケート客でにぎわう。また別荘地開発も進められている。長野自動車道は国道403号線の南側を通り,麻績インターチェンジはJR篠ノ井線聖高原駅の南に位置する。日(ひ)にある天台宗福満寺の薬師如来座像は重要文化財。
執筆者:柳町 晴美
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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