B2FH理論(読み)ビーツーエフエイチりろん(英語表記)B2FH theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

B2FH理論
ビーツーエフエイチりろん
B2FH theory

バービッジ夫妻 (Burbidge,E. M.と Burbidge,G. R.) ,ファウラー (Fowler,W. A.) ,ホイル (Hoyle,F.) によって 1957年提唱された恒星の進化と元素の起源についての理論。4名の名前の頭文字にちなむ。この理論は,56年に H.ジュースと H.ユーリーによってまとめられた元素の宇宙存在度の特徴をだいたい説明することに成功した。この理論では星の内部で水素燃焼反応 (p-p反応,C-Nサイクル) ,α捕獲による質量数が4の倍数の核種の合成 (α過程) のほか,各種の核反応の平衡状態によって核反応に安定な鉄付近の元素の生成 (e過程) を考えている。また超新星の外層部では速い中性子を捕獲することによって重い原子核をつくる反応 (r過程) も考え,星の内部での重力収縮と中心部の温度上昇に伴ういろいろの核反応の繰返しにより,星の進化の過程で順序質量数の多い元素を合成していく立場をとっている。この理論は元素の起源についての最初の本格的理論であるが,重水素,リチウム,ベリリウム,ホウ素などをつくる過程や,重い 4N核の合成などに問題があるとみられている。

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