デジタル大辞泉 「GPS」の意味・読み・例文・類語
ジー‐ピー‐エス【GPS】[global positioning system]
[補説]日本では初期からGPSを利用していたため、衛星測位システム全般を指してよぶことも多い。
グローバル・ポジショニング・システムの略称。地球を周回する人工衛星を利用し、電波を受信する機器の正確な位置を測定するシステムのこと。軍事目的で開発されたが、現在は民間での利用が進み、カーナビゲーションのほか、多くの携帯電話や時計にも搭載されるようになった。携帯電話会社はGPSの情報を利用し、契約者に見守りサービスなどを提供している。
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Global Positioning Systemの略称で,人工衛星を使って,三次元空間の受信者(船や飛行機,自動車など)の位置を求めるためのシステム。航行衛星によるNNSS(Navy Navigation Satellite Systemの略)の欠点を補い,任意の時間に高精度の三次元位置を与えることを目的として,アメリカ国防省が研究開発したもの。GPSは,(1)人工衛星を追尾し,衛星の最新情報を求め,衛星内部の情報を更新する地上局,(2)位置決定に必要な種々の情報を受信側に送信する人工衛星,(3)人工衛星からの信号を受信して,受信位置を求める受信局から構成されている。地上局としては,人工衛星を追尾し,衛星の各種情報を集める複数のモニター局と,衛星の軌道を計算し,その変化まで予測した軌道予測情報を求め,これを送信して衛星内部の情報を更新させる制御センター局がある。人工衛星は軌道傾斜角55度,高度約2万kmにある6本の軌道上にそれぞれ4個,合計24個を打ち上げる。この人工衛星は約12時間で軌道を1周し,世界中どこでも,またいつでも複数個の人工衛星が可視領域内にある。人工衛星からは,衛星の識別信号,軌道情報,大気伝搬補正値そして時間バイアス情報などが二つのLバンド波(1227.6MHzと1575.42MHz)を使って送信される。GPSの受信機をもつ船や飛行機は,送信された各衛星の信号を受信し,このうち測位に最適な4個の衛星を選んで,それぞれの衛星と受信局間の距離を測定する。また,衛星の軌道予測情報を使って,観測時における衛星の位置を求めれば,受信局はその衛星の位置を中心とし,測定された距離を半径とする球の表面にあることになる。このような計算を4個の衛星それぞれについて行えば,受信局の位置が求められる。
執筆者:今津 隼馬
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全地球測位システムの略称。
[編集部]
(阿部勝征 東京大学教授 / 2007年)
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「全地球測位システム」のページをご覧ください。
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