アリダード(英語表記)alidade

翻訳|alidade

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アリダード」の意味・わかりやすい解説

アリダード
alidade

平板測量に用いる器械測斜儀ともいう。長さ 27cm (木製の場合) または 22cm (金属製) の定規両端に金属製の視準板 sight vaneを取付け,中央に気泡管式の水準器をはめ込んだ折りたたみ式で軽便な器具。この器械で図解的に水平角,間接的に2点間の高低差や距離を求めることができる。これを平板の上に載せて方向線を引き,交会法によって幾何学的な位置関係,視準板の刻まれた分画の読取りによって高さの差を簡単に測定できるので,地形測量地籍測量によく用いられる。視準板のうち,後方視準板は直径 0.4~0.8mmの視準孔が3個,前方視準板には直径 0.2mmの視準糸 (ナイロン糸) が定規底面に対し垂直に張ってある。視準板の分画は両方の視準板の間隔の 100分の1刻みになっている。視準孔は分画数の0,20,35に対応し,これを基準線という。視準板の代りに望遠鏡をつけた望遠鏡つきアリダードもある。

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