アメリカ・マイクロソフト社の家庭用のWindows 9x系(Windows 95、98、Me(ミー)など)とビジネス用Windows NT系(Windows NT 3.5、NT 4.0、Windows 2000など)を2001年に統合して信頼性・安定性・操作性を大幅に改善したパソコン用OS(オペレーティングシステムOperating System、基本ソフト)。日本語版は2001年(平成13)11月に発売。Windowsとは窓の形で文書やファイル、アプリケーションのリストを表示する手法をいい、XPは経験(eXPerience)が由来である。
Windowsは1.0が1985年に発売された後、1993年に9x系とNT系に分かれ、それぞれバージョンアップが重ねられた。Windows XPは、この両系を統合した汎用(はんよう)OSで、前者の使いやすさ、マルチメディア機能と後者の安定性・堅牢(けんろう)性をあわせもっている。直感に訴える操作性のよいユーザー・インターフェース(Luna(ルナ))を採用するほか、ネットワークを介してパソコンの相互利用とその操作許可、安直なユーザーの切換え、マルチプロセシング、システム復元などの新機能が装備されている。一般向きのWindows Meの後継OSにはXP Home Edition、ビジネス向きのWindows 2000の後継OSにはXP Professionalが、64ビット用の後継OSにはx64 Editionがある。
現在、Windowsはパソコンの大半に搭載されており、パソコン自体の普及をも加速してきた。日本でもパソコンの世帯普及率は1993年(平成5)のWindows 3.1の日本語版登場時の12%から、Windows 95による1996年の17%、Windows 98による1999年の30%へと上昇し、Windows XP登場翌年の2002年には57%となった(2013年時点では78%)。2007年、Windows XPはWindows Vista(ビスタ)へと引き継がれ、2014年4月にマイクロソフト社のサポートが終了することとなった。
[岩田倫典]
『清水理史・一ヶ谷兼乃・法林岳之他著『できるWindows XP アップグレード編』(2001・インプレスジャパン)』▽『野田祐己著『Windows XP(SP2)』(2004・秀和システム)』
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