病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「TNFα阻害剤」の解説
TNFα阻害剤
《エタネルセプト製剤》
エンブレル(ファイザー、武田薬品工業)
エタネルセプトBS(あゆみ英訳ザ、持田製薬)
《アダリムマブ製剤》
ヒュミラ(アッヴィ、エーザイ)
《セルトリマブ ペゴル製剤》
シムジア(ユーシービージャパン、アステラス製薬)
TNFαは、炎症反応あるいは免疫反応に関係する炎症性サイトカインと呼ばれるもので、TNFα濃度の上昇が関節リウマチや乾癬などの炎症性疾患の原因のひとつとして考えられています。TNFα阻害剤は、TNFαと特異的に結合することで作用を抑制し、炎症反応を改善して関節リウマチやそのほかの自己免疫疾患などに効果を発揮します。
エタネルセプト製剤は、関節の構造的損傷の防止を含む既存治療で効果不十分な関節リウマチに用いられます。
アダリムマブ製剤は、関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、強直性脊椎炎、腸管型ベーチェット病、非感染性の中間部、後部または汎ぶどう膜炎中等症又は重症の活動期にあるクローン病の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)、中等症または重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)に用いられます。
セルトリマブ ペゴル製剤は、関節の構造的損傷の防止を含む関節リウマチに用いられます。
過敏症状(
そのほかに発熱、頭痛、めまい、せき、高血圧、下痢、腹痛、吐き気、上気道感染、皮膚炎、関節痛、注射部位反応などが現れることがあります。このような症状が現れたら、医師に相談してください。
①自己注射剤です。腹部、大腿部または上腕部へ皮下注射します。医師や看護師から指示された用法・用量、投与間隔はかならず守ってください。また、同一箇所への繰り返し注射、皮膚の圧痛、挫傷、発赤、硬化がある部位への注射はしないよう注意してください。
自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合は、すぐに医師に連絡してください。
②この薬に対して過敏症の病歴がある人、重い感染症(敗血症など)、活動性結核、脱髄疾患(多発性硬化症など)およびその病歴がある人、うっ血性心不全のある人、エタネルセプト製剤では、敗血症またはそのリスクを有する人は、これらの薬を使用できません。
③感染症がある人または感染症の疑いがある人、結核の病歴がある人、脱髄疾患が疑われる徴候または家族に病歴がある人、妊婦または妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人は使用できないことがあります。あらかじめ医師にその旨を報告してください。
④遮光して冷蔵庫(2~8℃)で保存します。投与前に常温で30分ほど放置してから使用してください。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報