平均株価(読み)ヘイキンカブカ(英語表記)stock price average

デジタル大辞泉 「平均株価」の意味・読み・例文・類語

へいきん‐かぶか【平均株価】

一定数銘柄株価を平均した値。株式相場変動をみるための指標となる。計算方法の違いで単純平均株価修正平均株価加重平均株価の三つに大別される。日本の指標としては、日経平均株価TOPIXトピックスが有名。アメリカの指標としては、ダウ平均株価ナスダック総合指数などがある。

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共同通信ニュース用語解説 「平均株価」の解説

平均株価

トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループNTTなど国内の主要な225社の株価を基に算出する指数東京証券取引所第1部上場企業から選定し、構成銘柄は定期的に見直している。東証が1950年9月に指数の算出を開始。70年に日本経済新聞社が引き継ぎ、現在は日経平均株価と呼ばれて日本を代表する株価指数となっている。指数は49年5月までさかのぼって計算している。終値の史上最高値は89年12月29日につけた3万8915円87銭。

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精選版 日本国語大辞典 「平均株価」の意味・読み・例文・類語

へいきん‐かぶか【平均株価】

  1. 〘 名詞 〙 株式市場の変動をみるために、一定数の銘柄の株価を平均した値。単純平均株価・ダウ式平均株価(修正平均株価)・加重平均株価の三種類がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平均株価」の意味・わかりやすい解説

平均株価
へいきんかぶか
stock price average

複数の銘柄を対象におのおのの株価を集計し、その算術平均を求めたもの。一般に、平均株価を計算する目的は、株式市場全体の株価水準や変動傾向を把握するためであり、その意味で平均株価は株価指数の原型をなすものである。平均株価には、その計算方法によっていくつかの種類があるが、個々の株価を合計し銘柄数で除して求める、いわゆる「単純平均株価」がもっとも基本的な姿である。しかし、単純平均株価には、計算が簡単で現実に市場で形成されている水準に近い値で金額表示される長所がある反面、いくつかの問題点も指摘される。

 まず、計算対象銘柄のなかに極端な値嵩株(ねがさかぶ)(株価が高い銘柄)が含まれていると、平均株価はその株価変動に大きく影響を受けてしまうという点があげられる。この問題点を解決しようとする計算方法が「加重平均株価」である。加重平均株価は、個々の銘柄の株価に発行済株式数を乗じた値を銘柄数で除して求める。発行株式数でウェイトづけすることから加重平均とよばれる。値嵩株は総じて発行株式数が少なく、低位株(株価が低い銘柄)は一般に発行株式数が多いため、加重平均には一部値嵩株の過剰な影響を抑制する効果が期待される。

 次に、単純平均株価は、増資権利落ちに代表される資本移動の修正が行われていないため、連続性に欠ける問題がある。これを修正して連続性を維持し、時系列分析を可能にするのが「修正平均株価」である。修正平均株価を求めるための代表的な計算法が「ダウ式修正平均法」で、採用銘柄の株価合計を恒常除数(権利価格とよばれる権利付最終株価と権利落ち理論株価との差を基に計算したもので、計算開始時点の恒常除数は銘柄数に等しい)で除して求める。ダウ式の計算による平均株価としては、ニューヨーク・ダウ(ダウ工業株30種平均)や日経平均株価が代表的存在である。

 一方、ダウ式修正平均株価は、単純平均の連続性問題を解決するものの、値嵩株の影響は原則として残る。そこで、資本移動修正と発行株式数加重の考え方をあわせて計算されるのが「東証株価指数」(TOPIX(トピックス))などである。ここで、TOPIXが平均株価でなく株価指数とよばれることには注意が必要である。株価指数は、基準時点(TOPIXの場合は1968年1月4日)を定め、そこをくぎりのよい数字(TOPIXの場合は100)として表示されるため、厳密にはもはや平均株価ではないからである。簡単に両者の違いを示せば、単位が金額(円・銭やドル・セント)で表記されるものが平均株価であり、ポイントで表記されるものが株価指数である。

[高橋 元]

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百科事典マイペディア 「平均株価」の意味・わかりやすい解説

平均株価【へいきんかぶか】

株式市況の変動を示す指標の一つで,一定数の銘柄の株価を平均したもの。単純平均株価(全銘柄の終値を算術平均),修正平均株価(日経平均株価,ダウ式平均株価),加重平均株価(時価総額を用いた東証株価指数,額面50円当りに換算した時価の平均でTOPIX(トピックス)と通称)に大別され,それぞれ一長一短がある。
→関連項目株価指数TOPIX

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「平均株価」の解説

平均株価

株式市況全体の変動を評価する指標で、一定数の銘柄の株価の平均値を出すことで求める。算出方法によって、「単純平均株価」「修正平均株価」「加重平均株価」の3つに分類されている。単純平均株価は銘柄の株価を合計し、銘柄数で割る計算方法で求める。修正平均株価は、対象の銘柄の入れ替わりがあっても大きく変動することがないように工夫された計算方法で求める。加重平均株価は単純平均の計算に、さらに各銘柄の上場株式数を加重することで算出する。有名な「日経平均株価」は東京証券取引所第一部に上場している主要225銘柄を対象とした修正平均株価であり、日本経済新聞が算出、公表している。

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世界大百科事典(旧版)内の平均株価の言及

【ダウ式平均株価】より

…平均株価は株式市場全体の動向をみる指標として重要なものであるが,単純に現状の形成株価で平均すると,新株権利落ちや配当落ちなどでプレミアム分が安くなることにより連続性が途絶え,指標としては不完全なものとなり,長期に利用しえなくなる。この変動要因を修正し,連続性をもたせるため考案されたのが,ダウ式平均株価(ダウ平均株価,あるいはダウ平均ともいう)である。…

※「平均株価」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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