セメント質(読み)セメントシツ

関連語 名詞 後藤

精選版 日本国語大辞典 「セメント質」の意味・読み・例文・類語

セメント‐しつ【セメント質】

  1. 〘 名詞 〙 歯根の表面をおおう白色骨組織の層。白亜質。〔からだの手帖(1965)〕

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最新 地学事典 「セメント質」の解説

セメントしつ
セメント質

cementum ,cement

哺乳類および一部の爬虫類の歯の歯根および歯冠の表面を覆う骨様の硬組織。65%が主に水酸りん灰石の微結晶からなる無機質で,23%が主にコラーゲンからなる有機質,12%が水から構成されている。硬度は4~5。セメント質は本来,歯根象牙質の表面を覆って,歯を顎骨に固定するために形成された組織で,膠原線維の束によってセメント質-歯根膜歯槽骨が結ばれている。このような歯根セメント質に対し,草食獣では歯冠の表面にも歯冠セメント質が形成されることがある。歯冠セメント質は,歯を支持する冠周セメント質と,咬頭の間を満たして咬合面凹凸をつくる充塡セメント質がある。組織学的には,セメント細胞を含む有細胞セメント質と細胞を含まない無細胞セメント質に分けられる。エナメル質と象牙質が形成された後,その表面に外胚葉性間葉由来のセメント芽細胞によって形成される。異甲類の皮甲をつくる最古の骨様組織,アスピディンに由来する原始的な硬組織とも考えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セメント質」の意味・わかりやすい解説

セメント質
せめんとしつ

歯根の表面を覆う石灰化組織をいう。歯根膜の線維が付着しており、歯を歯槽骨内に保持するのに重要な役割を果たす。無機質成分量は40%で、象牙質(ぞうげしつ)より軟らかい。

[村井正昭]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セメント質」の意味・わかりやすい解説

セメント質
セメントしつ
cementum

歯の歯根部の象牙質をおおう薄い硬組織。歯根膜を介して歯槽骨との間を結ぶ歯根膜線維(シャーピー線維)により,歯を歯槽内に固定している。歯肉と歯槽骨縁が退縮して歯根が露出すると,セメント質からも,う蝕虫歯)が発生する。慢性根尖性歯周炎や外傷などの刺激でセメント質が肥厚していることがあり,抜歯困難の原因になる。

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栄養・生化学辞典 「セメント質」の解説

セメント質

 歯を構成する硬組織の一つ.歯根周囲の象牙質を覆う組織.

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世界大百科事典(旧版)内のセメント質の言及

【歯】より

… 第2はその他すべての脊椎動物,つまり顎骨(がくこつ)を備えた顎口類にみられるリン酸カルシウム質の歯で,真の歯ともいうべきものである。これは中心部にある歯髄,主体をなす象牙質,歯冠表面のエナメル質,および哺乳類の歯根表面にあるセメント質という4種の組織からなる特異な器官で,発生学的には歯髄,象牙質,セメント質は真皮を母体とし,エナメル質は口腔上皮を母体として形成される。エナメル質は鉱物質の結晶のかたまりで,生体中で最も硬度の高い組織であるが,他の3組織は生活組織である。…

※「セメント質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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