ドッグレース(その他表記)dog racing

デジタル大辞泉 「ドッグレース」の意味・読み・例文・類語

ドッグ‐レース(dog race)

犬を競走させる賭け事グレーハウンド種の犬に、電動式の模型ウサギを追わせて競走させる。

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精選版 日本国語大辞典 「ドッグレース」の意味・読み・例文・類語

ドッグ‐レース

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] dog race ) 犬の競走。一周四〇〇メートルのコース内側を走る電動の模型のウサギを追って、グレーハウンド種の犬が競走し、その勝敗について投票する。
    1. [初出の実例]「ドック・レースみたいなんだ」(出典:四角な卵(1954)〈永井龍男〉自分)

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改訂新版 世界大百科事典 「ドッグレース」の意味・わかりやすい解説

ドッグレース
dog racing

犬の競走を対象とする賭博。犬の疾駆する速さを競う図は,古代エジプトや古代ギリシアの壁画にみられ,16世紀末のイギリス猟犬訓練所では競走がつねに行われていた。近代になって1876年にイギリスで,実物のウサギを追跡する方法で競走させたが成功しなかった。1907年にアメリカのO.P.スミスが人工のウサギを使う電動装置を考案ユタ州でアメリカ最初のドッグレースが行われた。その後,各地で開催され,22年にフロリダで観衆5000人を集めた第1回マイアミ・ダービーが成功してドッグレースは定着した。イギリスでは26年にマンチェスターで最初の機械装置によるドッグレースが行われ,27年にオーストラリアでも初めて開催された。ドッグレースのもっとも盛んなイギリスでは,1960年代以後ドッグレース場への入場者は毎年1200万~1500万人という状況で,他のヨーロッパ諸国,アメリカ,中南米諸国,オーストラリアでも大衆的な人気を得ている。かけ方は競馬と同様の方法が多い。競走犬は生後14ヵ月から3年までのグレーハウンドが主で,通常,イギリス式は1レース6匹でコースは230ヤード(約210m)から1200ヤード(約1100m)までの長短各種,アメリカ式は1レース8匹で400mのコースである。日本では諸外国のようなドッグレースは行われていない。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドッグレース」の意味・わかりやすい解説

ドッグレース
どっぐれーす
dog race

イヌの競走を対象とする賭(か)け事。一周400メートルの楕円(だえん)形コースの内側をダミーヘアーdummy hareとよばれる電動式の模型のウサギを走らせ、そのウサギを追ってイヌの競走を行い、競馬と同じように投票券が発売される。使用するイヌは、現在はイギリス産グレーハウンド種に限られている。グレーハウンドレースともいう。ドッグレースは、狩猟を好んだイギリス人が、互いに狩猟犬の優劣を競って競走させたことに始まるといわれるが、現行のレース形式は1926年アメリカに始まり、イギリスに伝えられた。イギリスがもっとも盛んで、イギリス本土だけで大小200余の競技場があり、開催は競技場ごとに、1年に104日以内、1日4時間8レース以内に制限されていて、夕刻から開催される。イギリスのほかアメリカ、オーストラリア、タイなどのほか、旧イギリス領の国で盛んである。日本では、第二次世界大戦直後、全国知事会議の発案で、ドッグレース法案が国会に提出されたが、GHQの意向もあって実現しなかった。

[倉茂貞助]

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百科事典マイペディア 「ドッグレース」の意味・わかりやすい解説

ドッグレース

1周400m程度の競走場で犬を走らせ,金銭をかけるギャンブル。グレーハウンド種の犬を使い,電気仕掛けのウサギを追わせる。グレーハウンドのスピードは古代メソポタミアの頃から注目されており,これにウサギなど獲物を追わせて狩るために品種改良が試みられていたという。16世紀末,英国の猟犬訓練所では猟犬の競走が訓練として行われていた。こんにちのドッグレースへの道を開いたのは米国のO.P.スミス。彼は1907年,人工のウサギを走らせる電動装置を考案,ユタ州で米国最初のドッグレースを開催。1922年,第1回マイアミ・ダービーで大勢の人を集めることに成功,ドッグレースが定着した。現在,英国・米国のほかヨーロッパ諸国,オーストラリア,中南米諸国などで行われている。→犬ぞりレース

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドッグレース」の意味・わかりやすい解説

ドッグレース
dog racing

犬の競走に金銭を賭けるギャンブル。使用犬はおもにイギリス産グレイハウンドの種で,コースの内側に電動式の模型うさぎを走らせ,それを追わせて競走させる。 1909年アメリカの O. P.スミスによって始められ,26年にはイギリスに伝えられた。イギリスではアメリカ以上に盛んになり,各地に競走場が造られ,統一的なルールも設けられ,28年には全英グレーハウンド競走クラブも結成された。日本では第2次世界大戦後,見せ物として小規模なものは行われたが立消えとなった。現在イギリス,アメリカ,メキシコ,フランス,イタリア,オーストラリア,香港などで行われている。

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