後頭部から耳の後ろにかけて、おもに大後頭神経の領域に突発性、表在性の強い痛みが生じる、いわば頭部におこる神経痛。小後頭神経あるいは大耳介神経の領域におこるものもある。後頭神経に沿うように圧痛が走り、感覚鈍麻などの感覚障害を伴うこともある。通常は片側性のものが多いが全体に及ぶ場合もある。原因には疲労や精神的ストレス、なんらかの疾患に伴う体の失調などがあげられるが、痛みが持続する場合は、周辺の腫瘍(しゅよう)や頸椎(けいつい)の異常が原因となっていることもあり鑑別を要する。また、肩や頸部の筋肉の凝りや緊張が原因の緊張型頭痛によるものや、猫背など姿勢が悪い状態を続けている場合にも後頭神経痛がおこりやすいとされる。疲労回復や精神的ストレスからの解放が必要とされるが、鎮痛薬などの内服あるいは神経ブロックによって一時的な症状の改善がみられることも多い。
[編集部 2017年4月18日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…これに属するものとして,一側性,発作性に眼窩(がんか)や鼻根部を中心に耳の後方まで広がる痛みを訴える翼口蓋神経節痛sphenopalatine neuralgia,顔面,鼻,目,耳などの一側性疼痛発作をきたすビディアン神経痛vidian neuralgiaが知られている。
[後頭神経痛occipital neuralgia]
おもに第2頸髄神経から分枝し後頭部を広範に支配している大後頭神経領域の,一側性で電撃様あるいは刺されたような鋭い疼痛発作である。外後頭隆起の下外側に圧痛点があり,後頭部に触れたり,くしを使うことが誘因となることもある。…
※「後頭神経痛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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