塵埃(読み)じんあい

精選版 日本国語大辞典 「塵埃」の意味・読み・例文・類語

じん‐あい ヂン‥【塵埃】

〘名〙 (連声で「じんない」とも発音する)
① ちりとほこり。あくた。ごみ
家伝(760頃)下「遂使无上尊像永蒙塵埃
三国伝記(1407‐46頃か)五「塵埃(ぢんアイ)庭に積れば」 〔荘子‐逍遙遊〕
② よごれたもの。わずらわしいもの。俗世間的なもの。
※凌雲集(814)詠史〈坂上今継〉「陶潜不世、州里倦塵埃」 〔楚辞‐漁父辞〕

ちり‐ほこり【塵埃】

〘名〙 (形動) (「ちりぼこり」とも) ちりとほこり。じんあい。また、つまらぬこと、とるに足らぬもののたとえにもいう。
※両足院本山谷抄(1500頃)一「どこも塵ほこりで沙を吹たつるぞ」

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デジタル大辞泉 「塵埃」の意味・読み・例文・類語

じん‐あい〔ヂン‐〕【××埃】

ちりとほこり。「塵埃にまみれる」
世の中の、もろもろの汚れたもの。俗世間の事柄。「塵埃を避けて山居する」
[類語]ちりごみ塵芥ちりあくた塵芥じんかい粉塵黄塵砂塵後塵

ちり‐ほこり【××埃】

ちりと、ほこり。じんあい。

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普及版 字通 「塵埃」の読み・字形・画数・意味

【塵埃】じん(ぢん)あい

ちりほこり。唐・杜甫〔兵車行〕詩 車(りんりん) 馬(せうせう) 行人の弓、各に在り 耶孃(やぢやう)(父と母)妻子、走りて相ひる 塵埃に見えず、咸陽橋

字通「塵」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の塵埃の言及

【粉塵】より

…空気中に浮遊している粒状物を一般に塵埃(じんあい)というが,このうち土砂岩石,金属,植物など固形物が破砕されてできる直径0.1μmから数十μmの微小粒子をいう。ただし広義には空気中の浮遊する微粒子状物質全般をさすこともあり,この場合,最近では浮遊粉塵またはエーロゾルともいう。…

※「塵埃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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