黄塵(読み)コウジン

デジタル大辞泉 「黄塵」の意味・読み・例文・類語

こう‐じん〔クワウヂン〕【黄×塵】

空が黄色く見えるほどの激しい土ぼこり。 春》「―の野面の隅に雪の富士秋桜子
世の中の俗事世間の煩わしさ。俗塵。「黄塵にまみれる」
[類語]砂煙土煙ちりごみ塵芥ちりあくた塵芥じんかい粉塵砂塵後塵塵埃

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精選版 日本国語大辞典 「黄塵」の意味・読み・例文・類語

こう‐じんクヮウヂン【黄塵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 黄色のつちけむり。黄埃(こうあい)。《 季語・春 》→黄塵万丈
    1. [初出の実例]「黄塵紛々、戸障に入り、木葉を蔽ひ、田園に累り、泉水亦た黄濁」(出典:日本風景論(1894)〈志賀重昂〉四)
    2. [その他の文献]〔潘岳‐藉田賦〕
  3. わずらわしい世間の俗事。世俗のわずらい。俗塵。
    1. [初出の実例]「過橋欲何往、破帽走黄塵」(出典:蕉堅藁(1403)題扇面画)

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普及版 字通 「黄塵」の読み・字形・画数・意味

【黄塵】こうじん(くわうぢん)

黄色の土けむり、戦塵。また、世俗の紛乱のことをもいう。唐・衛万〔呉宮怨〕詩 句踐中、春に非ず 姑(こそ)臺下、

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