末生り(読み)ウラナリ

デジタル大辞泉 「末生り」の意味・読み・例文・類語

うら‐なり【生り/末成り】

時期が遅くなってつるの先のほうに実がなること。また、その実。実は小形で、味も劣る。「―のカボチャ」⇔本生もとな
顔色が悪く弱々しくて元気のない人をあざけっていう語。
末っ子
「―の子をばころがし育てなり」〈柳多留五五
[類語]実る生る実を結ぶ鈴生り実り結実本生り二度生り

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精選版 日本国語大辞典 「末生り」の意味・読み・例文・類語

うら‐なり【末生・末成】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 瓜などの、のびたつるの末の方になった実。つやがなく、味も落ちる。⇔もとなり
    1. [初出の実例]「本なり、又は末なりのたねを用れば、必たねがはりする物なれば」(出典:農業全書(1697)三)
  3. 一番末に生まれた子。末っ子。
    1. [初出の実例]「うらなりの子をばころがし育て也」(出典:雑俳・柳多留‐五五(1811))
  4. 顔が長く青白くて元気のない人。

すえ‐なりすゑ‥【末生・末成】

  1. 〘 名詞 〙 果実などで、ふつうの収穫期末期に結実したもの。品質が劣る。うらなり。
    1. [初出の実例]「千代もへよたちかへりつつ山城の駒にくらべし瓜のすゑなり」(出典:蜻蛉日記(974頃)付載家集)

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