翻訳|olivine
olivine
一般化学組成がM2SiO4で表わされる鉱物の族名であるが,造岩鉱物として重要な特にMg2SiO4-Fe2SiO4固溶体をさすことがふつう。オリビン,オリーブ石とも。ネソケイ酸塩で孤立したSi-O四面体をもち,M席には,Mg, Fe2+, Fe3+, Mn2+, Ni, Caが入る。Mg2SiO4は,forsterite(略号Fo)(苦土かんらん石,苦土オリーブ石,フォースターライト,フォルステライト),Fe2SiO4は,fayalite(略号Fa)(鉄かんらん石,鉄オリーブ石,ファヤライト),直方晶系,空間群Pbnm,格子定数Fo100でa0.4756nm, b1.0195, c0.5982,Fa100でa0.4821nm, b1.0477, c0.6086,単位格子中4分子含む。一般に粒状,双晶はまれ。劈開は一般に{010}{100}不完全,一部の超苦鉄質岩体中のかんらん石で{100}{010}{001}完全。硬度6.5〜7,比重3.222〜4.392。オリーブ緑〜帯緑褐色,ガラス光沢,屈折率Fo100でα1.635, β1.651, γ1.670,Fa100でα1.827, β1.869, γ1.879,複屈折Fo100で0.035,Fa100で0.052,光学性正または負,Fo100で2Vz82°,Fa100で2Vz134°,光軸面(001),方位X = b,Y = c,Z = a,Fo成分が多いものは鏡下で無色,Fa100の多色性α, γ淡黄, βオレンジ黄,光分散r > v。Fo-Faは完全固溶体系列をなし,(Mg,Fe)は若干のMn2+,Caなどで置換される。他のかんらん石族には,Mn2+2SiO4(テフロ石,マンガンかんらん石),Ni2SiO4(リーベンベルグ石,ニッケルかんらん石),CaMgSiO4(モチチェリ石,灰苦土かんらん石),CaFe2+SiO4(キルヒスタイン石,灰鉄かんらん石),CaMn2+SiO4(グローコクロア石,灰マンガンかんらん石),(
執筆者:松久 幸敬・赤井 純治・松原 聰


出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
重要な造岩鉱物の一群。マグネシウム、鉄、マンガン、ニッケルを主成分とする4種の端成分が知られている。それぞれ、苦土(くど)橄欖石、鉄橄欖石、テフロ石(マンガン橄欖石)、リーベンベルグ石(ニッケル橄欖石)とよぶ。橄欖石の結晶構造は、中心にケイ素イオンを含む4個の酸素原子がつくる四面体を基本とし、それに6個の酸素原子に囲まれ、正八面体に近い形の原子団をつくりやすいマグネシウムや鉄などからできている。
一般に橄欖石といえば、苦土橄欖石と鉄橄欖石の連続固溶体をさす。天然にはマグネシウムに富むものが鉄に富むものより圧倒的に多く、大部分の橄欖石の化学組成は、苦土橄欖石成分が約70~90%である。橄欖石は、塩基性ないし超塩基性の火成岩(玄武岩、斑糲(はんれい)岩、橄欖岩など)の主要構成鉱物として産する。そのほか、変成した石灰岩や苦灰岩、花崗(かこう)岩ペグマタイト、デイサイト(石英安山岩)、石質隕石(いんせき)などの中にも産する。橄欖石は分解しやすく、蛇紋石鉱物に変わっていることがよくある。独特なオリーブ緑色をして透明な結晶は、古来宝石として珍重された。このようなものはとくにペリドットpéridotとよんでいる。橄欖石の英名はその色に由来する。
[松原 聰]
橄欖石
英名 olivine
化学式 M2SiO4
少量成分 Ca,Zn,Co,Fe3+
結晶系 斜方
硬度 6~7
比重 3.2~4.4
色 オリーブ緑,黄褐,黒褐,青灰
光沢 ガラス
条痕 白,淡褐
劈開 一方向に不完全ないしやや明らか
(「劈開」の項目を参照)
その他 M=Mg,Fe2+,Mn2+,Ni
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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