テフロ石(読み)てふろせき(その他表記)tephroite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「テフロ石」の意味・わかりやすい解説

テフロ石
てふろせき
tephroite

橄欖石(かんらんせき)グループの鉱物の一つで、マンガン橄欖石ともいう。普通、粒状ないし塊状で、ごくまれに短柱状結晶がみられる。空気中で容易に酸化し、表面が黒くなる。変成層状マンガン鉱床中のマンガン品位部分の主要な鉱石鉱物として、パイロクスマンガン石ばら輝石、園石(そのせき)、アレガニー石、菱(りょう)マンガン鉱、ハウスマン鉱ヤコブス鉱などとともに産する。英名灰色という意味のギリシア語に由来する。

松原 聰]


テフロ石(データノート)
てふろせきでーたのーと

テフロ石
 英名    tephroite
 化学式   Mn2SiO4
 少量成分  Mg,Fe
 結晶系   斜方
 硬度    6
 比重    3.8~4.2
 色     青灰,褐灰,灰
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    無
       (「劈開」の項目参照

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最新 地学事典 「テフロ石」の解説

テフロせき
テフロ石

tephroite

Mn2SiO4 かんらん石のMn端成分。テフロかんらん石とも。直方晶系,空間群Pnma, 格子定数a0.623nm, b0.487, c1.064, 単位格子中4分子含む。黄緑・暗緑・灰色。細粒・粒状。薄片中無色・淡緑色。硬度6,比重3.78~4.1, 劈開{010}・{001}不完全。方位X=b, Y=c, Z=a, 多色性弱,X褐赤,Y赤,Z緑青(厚薄片),屈折率α1.770~1.788, β1.807~1.810, γ1.817~1.825, 2V(-)60°~70°, 光分散rv。Mnの一部をFe, Mg, Caが置換。マンガン鉱石としては高品位(Mn54%)。日本のマンガン鉱床から多産する。菱マンガン鉱・ハウスマン鉱・緑マンガン鉱・ばら輝石などと共生。Breithaupt(1823)によりSterling Hillから発見,命名。ギリシア語のtephros(灰色)に由来。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のテフロ石の言及

【カンラン石(橄欖石)】より

…重要な造岩鉱物の一つであり,斜方晶系に属し,化学組成はR2SiO4(ここでRはMg,Fe,Mn,Caなど)で表される一群の鉱物の総称である。端成分はフォルステライトforsterite(苦土カンラン石)Mg2SiO4,フェアライトfayalite(鉄カンラン石)Fe2SiO4,テフロアイトtephroite(テフロ石)Mn2SiO4とモンチセライトmonticellite CaMgSiO4と名付けられている。天然産のもののほとんどすべてはフォルステライトのMgのうちの一部分(5~40%)がFeによって置換されたものであり,それらのものを単にカンラン石(フォルステライト‐フェアライトの固溶体系列)と呼ぶことが多い。…

※「テフロ石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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