デイサイト(読み)でいさいと(その他表記)dacite

翻訳|dacite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「デイサイト」の意味・わかりやすい解説

デイサイト
でいさいと
dacite
quartz-andesite

花崗閃緑岩(かこうせんりょくがん)に相当する化学組成をもつ火山岩石英安山岩ともよばれたが、石英斑晶を含まないものが多いことなどから、現在ではデイサイトの名称が一般的となっている。デイサイトは安山岩より二酸化ケイ素を多く含み、有色鉱物はすこししか含まない。流紋岩とはカリ長石成分と全長石成分の比によって区別され、この比が3分の1以下をデイサイト、それ以上を流紋岩という。デイサイトは一般に灰色で斑状組織を示す。斑晶としてナトリウムを多く含む斜長石、石英、ホルンブレンド黒雲母(くろうんも)、磁鉄鉱、ときには橄欖(かんらん)石やざくろ石などを含む。石基はガラス質または結晶質(斜長石、アルカリ長石シリカ鉱物を主とする)である。島弧(弧状列島)や活動的大陸縁辺域に、カルク・アルカリ岩系列安山岩に伴って産する。

[千葉とき子]

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最新 地学事典 「デイサイト」の解説

デイサイト

dacite

化学組成上,花崗閃緑岩やトーナル岩に対応する珪長質火山岩。国際地質科学連合(IUGS)の分類では,QAP三成分モード組成でQ:20~60%,P/(P+A)>0.65,TAS図上で全岩SiO2量が63~約70ないし77wt%のものと定義。色指数は10~20。斜長石(アンデシンオリゴクレース)・石英・アルカリ長石・単斜輝石・直方輝石・ホルンブレンド・黒雲母などの斑晶を含み,石基はガラス質のものから結晶質のものまである。日本では古くから「石英安山岩」と呼ばれてきたが,斑晶として石英を含まないものが多いので,この名称は適当でない。大部分カルクアルカリ系列に属し,安山岩や流紋岩に伴って世界各地の造山帯に産するが,ソレアイト系列に属するものもあり,その場合は,FeO/MgOが大きい。ルーマニアのDacia地方の名にちなみ,G.Stache(1863)が命名

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参照項目:火成岩の分類図2(化学組成)

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改訂新版 世界大百科事典 「デイサイト」の意味・わかりやすい解説

デイサイト
dacite

フェルシックなシリカSiO2に富む火山岩の一つ。安山岩や流紋岩との分類基準は場合によって異なり,石基の色指数が10以下で斜長石がアルカリ長石より多いものをさす場合,SiO2が62~70%の火山岩をさす場合などがある。斑晶鉱物は斜長石,石英,アルカリ長石,磁鉄鉱のほか,斜方輝石,オージャイト,ホルンブレンドなどを含むことがある。石基はガラス質であるか石基鉱物があっても細粒のことが多い。厚い塊状の溶岩流や溶岩円頂丘,降下火砕物や火砕流堆積物として産出する。水底に噴出した場合はハイアロクラスタイトや水底火砕流堆積物となる。日本では新第三紀および第四紀の火山岩類中に多産する。従来デイサイトは石英安山岩と呼ばれてきたが,石英斑晶を含む安山岩という意味にとりちがえやすいので,英語名の仮名表記でデイサイトとよぶほうがよい。
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百科事典マイペディア 「デイサイト」の意味・わかりやすい解説

デイサイト

安山岩と流紋岩の中間組成のケイ長質火山岩。SiO2量が63〜70または63〜77重量%のもの。色指数は10〜20。斑晶として石英,斜長石,カリ長石,輝石,角セン石,黒雲母などを含む。日本では一般に石英安山岩と呼ばれているが,石英を含まないものが多いので適切な名称とはいえない。

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