肥後守(読み)ヒゴノカミ

デジタル大辞泉 「肥後守」の意味・読み・例文・類語

ひご‐の‐かみ【肥後守】

肥後国司
文房具小刀こがたな一種。7、8センチの両刃鉄製の折りたたみ式のさやに収められるもの。鞘はを兼ね、ふつう「肥後守」などの銘がある。大正半ばから兵庫県で生産され、片刃の切り出し小刀に代わって、昭和前期にかけて流行した。廃刀令後、旧熊本藩の御用鍛冶が作りはじめたのが起源という。
[類語]小刀切り出し彫刻刀ナイフカッターナイフカスタムナイフアーミーナイフシースナイフジャックナイフサバイバルナイフバタフライナイフフォールディングナイフブッシュナイフペーパーナイフペンナイフポケットナイフ飛び出しナイフスキナー剃刀安全剃刀電気剃刀シェーバー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 名詞 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「肥後守」の意味・読み・例文・類語

ひご‐の‐かみ【肥後守】

  1. 〘 名詞 〙 小刀の一種。折込みのさやに「肥後守」と銘を刻みこんだ小刀。鉄や真鍮のさやの中に折り込まれるのが特色
    1. [初出の実例]「弱さうな奴が来たら、何とかものにしようと、さびた肥後守(ヒゴノカミ)を、いい不良少年らしく内ぶところで握って」(出典浅草(1931)〈サトウハチロー〉不良少年時代の僕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の肥後守の言及

【ナイフ】より

…(4)バーローナイフbarlow 19世紀にアメリカで大量生産されたジャックナイフの一種で,〈トム・ソーヤー物語〉にも登場。(5)肥後守 肥後守の文字が持ち手に彫ってある安価なポケットナイフ。熊本県の川尻が発祥地といわれ,日本の代表的工作ナイフ。…

※「肥後守」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む