じたじた(読み)ジタジタ

デジタル大辞泉 「じたじた」の意味・読み・例文・類語

じた‐じた

[副]
相手気勢に押されてしりごみをするさま。たじたじ。
「―と成って胴震いに立ちすくむや否や」〈鏡花日本橋
感情が高ぶって細かく身を震わせるさま。
「思いの中に激すればや、―とふるいだす膝の頭を」〈露伴五重塔
[類語](1たじたじ尻込みひるむたじろぐ怖気付く怖ける怖じるびびるびくつく鼻白む

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「じたじた」の意味・読み・例文・類語

じた‐じた

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① しめっているさま、湿気のあるさまを表わす語。じとじと。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※雑俳・銭ごま(1706)「じたじたと・ととろはげたる革枕」
② たじろいだり、よろめいたりするさまを表わす語。たじたじ。
※虎明本狂言・膏薬煉(室町末‐近世初)「すへすへといはれたればいけづきがねぢもどって、じたじたじたじっとすいよせた」
※日本橋(1914)〈泉鏡花〉三二「衣の色香一目見ると、じたじたと成って胴震ひに立窘(たちすく)む」
③ ふるえるさまを表わす語。
浮世草子・好色一代女(1686)四「随分物がたき男じたじたとふるひ出し」
[2] 〘形動〙 ひどく濡れるさま。しとど。
※詞葉新雅(1792)「ジタジタニ しととに」

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