テクノロジー・アート(読み)テクノロジーアート(英語表記)technology art

百科事典マイペディア 「テクノロジー・アート」の意味・わかりやすい解説

テクノロジー・アート

キネティック・アート以降の,ライト・アートネオン・アート,レーザー・アート,ビデオ・アートホログラフィー・アート,コンピューター・アートなど多様な展開を示すテクノロジー支援型の表現を総括すべく生まれた用語。だが,第2次世界大戦後の美術において絵画彫刻といった既成のジャンル区分が無意味になったのと同じく,表現手段として旧来からの素材やテクノロジーを組み合わせる作家が増えてきており,表現形式も表現傾向も千差万別の様相を呈している現在では,逆にこの総称の意味自体が曖昧になってきている。→インタラクティブ・アートビデオ・アートメディア・アート

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テクノロジー・アート」の意味・わかりやすい解説

テクノロジー・アート
technology art

芸術はその発生以来,常に技術の側面を伴ってきたが,ここでは,現代の科学技術の劇的な進歩成果を導入している芸術をいう。第2次大戦後,さまざまな芸術集団がテクノロジーと芸術の新しい関係を築いてきたが,現在はさらに根本的革新である電子テクノロジーへの移行が完了しつつあり,サイバネティクス,ホログラフィー,またコンピュータ・グラフィックスやビデオ・アート,エレクトロニック・アートなどの芸術が広がりつつある。今後は,機械を人間の外部とみなすような思想ではなく,機械と人間がいかに共生し相互依存関係を確立させていくかという柔軟な思想がますます必要になっていくだろう。

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