マンデル(英語表記)Mundell, Robert A.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンデル」の意味・わかりやすい解説

マンデル
Mundell, Robert A.

[生]1932.10.24. カナダ,オンタリオ,キングストン
[没]2021.4.4. イタリア,シエナ近郊
ロバート・A.マンデル。カナダ生まれの経済学者。フルネーム Robert Alexander Mundell。金融のダイナミクスと最適通貨圏に関する研究で,1999年ノーベル経済学賞(→ノーベル賞)を受賞した。
1953年ブリティシュコロンビア大学で学士号,1954年ワシントン大学で修士号を取得し,その後ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを経て,1956年マサチューセッツ工科大学で博士号。1956~57年シカゴ大学で政治経済学の博士研究員。なお,同大学では 1966~71年に経済学教授を務める。また同大学発行の "Journal of Political Economy"誌の編集にも携わった。1974年コロンビア大学教授に就任
1960年代初期に国際通貨基金 IMFの研究部門に在籍し,為替レートとそれが金融政策に及ぼす影響についてマクロ経済学的分析を開始。1961年に発表した「最適通貨地域理論」で合理的な統一通貨圏の成立条件を検証。資本や労働移動の活発な地域においては単一通貨の導入が効率的であるとするその理論は,のちにヨーロッパ連合 EUが統一通貨「ユーロ」を導入する際の支えとなった。さらに 1963年には,為替レートが変動し資本の移動が自由化された開放経済のもとで,金融・財政政策が国内経済にどのような影響を与えるかを理論化した「マンデル=フレミング・モデル」を発表。その後の国際金融理論に大きな影響を与えたほか,景気変動に対処する際の基礎理論として各国の経済運営に応用された。
ロナルド・レーガン大統領時代のアメリカ合衆国など各国政府の顧問を務め,世界銀行などの国際機関でも活躍した。著書に『マンデルの経済学入門』Man and Economics(1968), 『マンデル 貨幣理論』Monetary Theory: Interest, Inflation and Growth in the World Economy(1971)など。

マンデル
Mander, Karel van

[生]1548. メーレベーケ
[没]1606.9.2. アムステルダム
オランダ画家詩人,美術史家。 1574~77年イタリアに滞留ウィーンを経由して帰国。 83年以後ハールレムに住み,マニエリスト画家として活躍し,美術アカデミーを創立した。同時代のオランダ,イタリアの画家の伝記『画家の書』 Het Schilderboeck (1604) は有名。作品として『聖カタリナの殉教』 (1582,コルトレイク,聖マーティン聖堂) など。

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367日誕生日大事典 「マンデル」の解説

マンデル

生年月日:1923年4月4日
ベルギーの経済学者
1995年没

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