瀧口 修造(読み)タキグチ シュウゾウ

20世紀日本人名事典 「瀧口 修造」の解説

瀧口 修造
タキグチ シュウゾウ

昭和期の美術評論家,詩人



生年
明治36(1903)年12月7日

没年
昭和54(1979)年7月1日

出生地
富山県婦負郡寒江村大塚(現・富山市)

学歴〔年〕
慶応義塾大学英文科〔昭和6年〕卒

経歴
在学中から詩作し「山繭」「衣裳の太陽」「詩と詩論」の同人として活躍。昭和7年PCL映画(東宝前身)に入社。約5年間勤め、14年から2年間、日本大学講師をつとめる。その間、ダダイスムシュールレアリスムに傾倒しその紹介と評論を行なう。22年日本アヴァンギャルド美術家クラブを結成、25年より「読売新聞」などで美術評論を執筆し、かたわらタケミヤ画廊で新人の個展企画に携わる。また線描デッサンデカルコマニー絵画作品もつづけ、評論と実作の前衛芸術運動の両面において、影響力の大きい仕事を残した。この間、33年ベネチア・ビエンナーレ展の日本代表として渡欧し、ブルトンダリ、ミロらと会見。34〜37年美術評論家連盟会長を務めた。主な著作に「近代芸術」「今日の美術と明日の美術」「幻想画家論」「点」「シュルレアリスムのために」、詩集妖精距離」「瀧口修造の詩的実験1927〜1937」、訳書にブルトン「超現実主義と絵画」「マルセル・デュシャン語録」などがある。全集に「コレクション・瀧口修造」(全13巻・別巻2 みすず書房)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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