開府(読み)カイフ

デジタル大辞泉 「開府」の意味・読み・例文・類語

かい‐ふ【開府】

幕府を開くこと。特に江戸に幕府が置かれ、そこに町が開かれたことにいう。「江戸開府
中国で、役所を設置して役人を配属すること。丞相大司馬御史大夫三公に許され、のちには将軍にも許されるようになった制度
中国で、総督巡撫じゅんぶなどの敬称

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「開府」の意味・読み・例文・類語

かい‐ふ【開府】

〘名〙
① 役所を設けて属官を置くこと。漢代、丞相、大司馬、御史大夫の三公に許された制度。後世では、将軍もこれに準じた。また、それを許された人をもいう。三公および将軍。
太平記(14C後)二二「されば開元(かいげん)の宰相宋開府(カイフ)が、幼君の為に武を黷(けが)し、其の辺功(へんこう)を立てざりしも」 〔晉書‐文六王伝〕
② 中国で巡撫(じゅんぶ)、総督などをいう敬称。
③ 日本で幕府を開くこと。特に、江戸に幕府が置かれ、江戸の町の開かれたことにいう。
※江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉七「徳川氏開府(カイフ)の後田を埋めて旗本屋敷や寺が建ち」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「開府」の読み・字形・画数・意味

【開府】かいふ

役所を創立する。

字通「開」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android