アユモドキ(読み)あゆもどき(英語表記)kissing loach

共同通信ニュース用語解説 「アユモドキ」の解説

アユモドキ

ドジョウ科の淡水魚で、日本固有種。アユに似ており、体長15~20センチになる。生息する河川開発やペット用の乱獲などで激減。現在は京都府亀岡市と岡山県一部でしか確認されていない。国際自然保護連合(IUCN)が2015年、絶滅危惧種の中で最も絶滅の危険度が高い種に指定した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アユモドキ」の意味・わかりやすい解説

アユモドキ
あゆもどき / 鮎擬
kissing loach
[学] Leptobotia curta

硬骨魚綱コイ目ドジョウ科に属する淡水魚。日本特産種で、国の天然記念物に指定されている。アイハダ、ウミドジョウなどの地方名がある。琵琶湖(びわこ)淀川(よどがわ)水系および岡山県の数河川にのみ分布する。全長12センチメートルに達する。体は側扁(そくへん)し、吻(ふん)はややとがり、尾びれの後縁は他種と異なって二またになる。体色も蒼青(そうせい)色で、全体の感じがアユに似ている。沈礁、転石の多い砂泥底や砂礫(されき)底に生息し、ユスリカ幼虫などの底生動物を主として食べる。5~7月にかけて産卵する。

[澤田幸雄]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アユモドキ」の意味・わかりやすい解説

アユモドキ
Leptobotia curta

コイ目ドジョウ科。体長 15cmになる。体は細長く側扁する。眼下部に直立可能な鋭いとげがある。口ひげは3対。尾鰭後縁は二叉する。体色は蒼青色で,体側に7~8本の暗青色の横帯がある。日本特産種で,琵琶湖淀川水系,岡山県吉井川,旭川などの数河川に分布する。国の天然記念物に指定されている。

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