垣下(読み)えんが

精選版 日本国語大辞典の解説

えん‐が ヱン‥【垣下】

〘名〙 (「えんか」とも)
① 中古、朝廷や公卿の家で饗応があるときの、正客の相伴の役。また、その役の人。えが。かいもと。かいのもと。
※九暦‐九暦抄・天暦三年(949)正月一二日「尊者被物引出物如昨、垣下親王同昨、即参殿」
※源氏(1001‐14頃)宿木「ゑんかのみこ達、上達部、〈略〉集ひ給ひける」
※今鏡(1170)六「殿上人垣下して唐人の遊びのごとく」

え‐が ヱ‥【垣下】

〘名〙 (「えんが」の撥音「ん」の無表記)
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「かづけもの、ゑがの御子たちに赤朽葉に花ふれうの小袿(こうちぎ)
② 「えが(垣下)の舞」の略。
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「えがにはゆきまさ、〈略〉そこらのあそび人どもにます人なくあそぶ」

かい‐もと【垣下】

〘名〙 (「かきもと」の変化した語) 饗応のとき、正客以外の相伴の人。また、その座。えんが。
※宇津保(970‐999頃)内侍督「いなや、君を聞こゆるにはあらず。あいなきかいもとかな」

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デジタル大辞泉の解説

かい‐もと【垣下】

《「かきもと」の音変化》饗宴(きょうえん)のとき、正客以外の相伴(しょうばん)の人。また、その座。えんが。

えん‐が〔ヱン‐〕【垣下】

《「えんか」とも》
平安時代、朝廷公卿などの恒例・臨時の行事の供応の席に伺候した、正客以外の相伴の人。えが。かいもと。かいのもと。
垣下の舞」の略。
垣下の座」の略。

え‐が〔ヱ‐〕【垣下】

えんが」の撥音の無表記。
「君達(きんだち)の、斎院の―にとて、日の装束(さうぞく)うるはしうして」〈・二二二〉

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