アンドロス島(読み)アンドロスとう(英語表記)Ándros

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンドロス島」の意味・わかりやすい解説

アンドロス島
アンドロスとう
Nísos Ándhros

ギリシア,エーゲ海南部,キクラデス諸島最北の島。北西のエビア (古代名エウボイア) 島と幅約 15kmの海峡をへだてて相対する。森林におおわれた山がちな島で,中部東岸に中心集落アンドロスがある。古代にはおもにイオニア人が住み,初めエウボイアのエレトリアの勢力下にあったが,前7世紀にはカルキディケ半島にアカントス,スタゲイラなどの植民市を建設。 1207~1566年ベネチア領。その後オスマン帝国の支配下におかれ,ギリシア独立戦争 (1821~29) 後ギリシア領。北部のパレオカストロ山にはベネチア領時代の城塞中世の町の遺跡がある。西岸のパレオポリ村は古代の首都アンドロスのあったところで,その遺跡が保存されている。住民にはアルバニア人が多い。面積 380km2人口 9020 (1981) 。

アンドロス島
アンドロスとう
Andros Island

西インド諸島北部,バハマ西部の島。バハマ諸島最大の島。サンゴ礁の低平な島で,中央部の海峡により南北両島に分れている。木材海綿を産する。面積 5957km2。人口 8155 (1990) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンドロス島」の意味・わかりやすい解説

アンドロス島(ギリシア)
あんどろすとう
Ándros

ギリシア南東部、キクラデス諸島中の一島。同諸島の最北に位置し、幅16.6キロメートル、長さ39.2キロメートル、面積380平方キロメートルで、諸島中2番目に大きい。人口約1万。緑豊かで白い家並みが美しく、バツィBatsi港、ガブリオGavrio港、アピキアApoikia村はとくに観光の中心地。島の最初の住民はイオニア人であったが、マケドニア時代にプトレマイオス朝治下に入り、のちローマ(199年以降)、ベネチア(1207年以降)、オスマン・トルコ帝国(1537~1913年)の支配下にあった。港湾活動が盛んで、住民の大多数が海運業に携わっている。

[真下とも子]


アンドロス島(バハマ)
あんどろすとう
Andros

西インド諸島、バハマ諸島中最大の島。面積5957平方キロメートル、人口7686(2000)。バハマの首都ナッソーのあるニュー・プロビデンス島の西方に位置しており、同市から飛行機で30分。中心地はアンドロス。島の大半は森林であるが、バハマ諸島中唯一の川、グース川が流れる。パイナップルマホガニーが主要輸出産品で、沿岸はレジャー・フィッシングで有名。1787年以降、白人の永久居住地化が始まった。

[栗原尚子]

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