日本大百科全書(ニッポニカ) 「アーガー・ハーン」の意味・わかりやすい解説
アーガー・ハーン(3世)
あーがーはーん
Āghā Khān Ⅲ
(1877―1957)
パキスタンの富豪、政治家。本名スルターン・ムハンマド・シャーSultān Muhammad Shāh。カラチで生まれ、8歳で、多数の大実業家を擁するシーア派イスラム教イスマーイール支派の第48代イマーム(宗主)となる。ムスリムの近代化と権益擁護に努め、1906年ムスリム連盟創立に参画、連盟史前半期の親英派実力者。1930年代に4回国際連盟イギリス領インド代表団長、1937年国際連盟議長を務めた。晩年は在欧生活が長くジュネーブで死去した。孫のカリーム・ハーンKarīm Khān(1936― )が後継してアーガー・ハーン4世となった。
[浜口恒夫]