イトーヨーカ堂(読み)いとーよーかどう

共同通信ニュース用語解説 「イトーヨーカ堂」の解説

イトーヨーカ堂

セブン&アイ・ホールディングス傘下総合スーパーイトーヨーカドー」を展開する事業会社。1920年に東京・浅草に開業した洋品店羊華堂」が源流。2023年9月に食品スーパーのヨーク合併した。「アリオ」や「グランツリー」の名称で商業施設も手がけ、国内店舗数は24年11月時点で210店舗。24年2月期の売上高は7373億円、純損益は259億円の赤字だった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イトーヨーカ堂」の意味・わかりやすい解説

イトーヨーカ堂(株)
いとーよーかどう

スーパーマーケット業界の大手企業。1920年(大正9)東京・浅草で羊華堂洋品店として創業。第二次世界大戦後に千住(せんじゅ)に店を移した。1960年(昭和35)店舗にセルフサービスを導入、翌1961年には社長の伊藤雅俊(1924―2023)が欧米流通業界を視察して店舗のチェーン展開を開始し、スーパーとしての道を歩み出す。1965年に伊藤ヨーカ堂改称、1971年にイトーヨーカ堂となる。1973年には、アメリカのデニーズ社と契約を結び、デニーズジャパン設立して、フランチャイズ方式の外食産業に進出するとともに、アメリカでセブン‐イレブンを経営していたサウスランド社と提携して、日本のコンビニエンス・ストア業界の草分けとなるヨークセブン(現、セブン‐イレブン・ジャパン)を設立した。他社に先駆けてPOS(ポス)システムを導入するなど、流通革命の先端を歩み、スーパーのヨークマート設立やディスカウント・ストアのダイクマ(2013年ヤマダ電機に吸収合併)との業務提携などにより、流通分野で有力な企業グループを形成した。東日本中心であるが、堅実本位の経営と出店政策には定評があり、1991年(平成3)には、業績の悪化したサウスランド社の株式の70%を取得し、経営を支援することになった。また、2001年(平成13)にはセブン‐イレブン・ジャパンと共同決済専門銀行であるアイワイバンク銀行(現、セブン銀行)を設立した。2005年9月持株会社セブン&アイ・ホールディングスの設立により、セブン‐イレブン・ジャパン、デニーズジャパンなどとともに、その子会社となる。資本金400億円(2016)、売上高約1兆2556億円(2016)。

[中村青志]

『イトーヨーカ堂編纂・刊『変化対応――あくなき創造への挑戦 1920―2006』(2007)』

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改訂新版 世界大百科事典 「イトーヨーカ堂」の意味・わかりやすい解説

イトーヨーカ堂[株] (イトーヨーカどう)

日本の代表的スーパーマーケットの一つ。小売業界の首位を占める。1920年吉川敏雄によって東京浅草に創業された洋品店羊華堂がその前身で,40年おいの伊藤譲が譲り受けた。第2次大戦による被害で一時閉鎖したが45年12月荒川区北千住に進出して再開。48年改組して合資会社羊華堂設立。56年譲の死去で弟の雅俊が社長に就任。58年別会社として(株)ヨーカ堂(婦人・子ども服,洋品雑貨販売)を設立した。これがイトーヨーカ堂の直接の前身である(同社が1971年(株)イトーヨーカ堂(旧,川越ビル(株))に合併,(株)イトーヨーカ堂になった)。61年10月北区赤羽にチェーン第1号店を開店,スーパーとして本格的な店舗展開を始めた。当初の首都圏中心からやがて北海道,東北,そして中部から関西地区へと全国に展開している。この間,66年末には生鮮食品の販売を開始,フルラインの商品構成とした。近年はスポーツ・文化施設,旅行などのサービス事業や消費者金融にも力を入れている。関連企業も多く多部門にわたるが,なかでも日本のコンビニエンス・ストアの草分けといえるセブン-イレブン・ジャパン(株)(1973設立)やファミリーレストランの(株)デニーズジャパン(1973設立)などは業界でも有数の地位を占めている。グループの店舗にATM(現金自動預入支払機)を設置した決済業務中心のIYバンクなど金融業務にも進出。2005年9月セブン-イレブン・ジャパンと共同持株会社,セブン&アイ・ホールディングスを設立した。資本金480億円(2005年8月),売上高3兆6236億円(2005年2月期)。
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百科事典マイペディア 「イトーヨーカ堂」の意味・わかりやすい解説

イトーヨーカ堂[株]【イトーヨーカどう】

東日本基盤の総合スーパーマーケット。1920年東京で洋品店羊華堂として創業,1958年ヨーカ堂設立,1965年伊藤ヨーカ堂と改称,1971年現名。1961年北区赤羽にチェーン店第1号を開店以降,スーパーとして本格的に全国に店舗を展開。1966年からは生鮮食料品を加えて商品構成をフルラインとする。傘下にセブン‐イレブン・ジャパン,ファミリーレストランのデニーズジャパンなど。ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア的性格をもつ。本社東京,店舗数175(2011年)。グループの店舗に設置したATM(現金自動預入支払機)を利用した決済業務中心のIYバンクでも成功している。2005年9月,セブン‐イレブン・ジャパン,デニーズジャパンと共同でセブン&アイ・ホールディングスを設立。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イトーヨーカ堂」の意味・わかりやすい解説

イトーヨーカ堂
イトーヨーカどう

スーパー・チェーンストア。1920年東京都台東区で羊華堂洋品店として創業。1958年ヨーカ堂設立。1961年スーパーストア形態の営業開始。1965年伊藤ヨーカ堂に改称。1971年現社名に変更。1973年デニーズジャパン,ヨークセブン(セブン-イレブン・ジャパン)を設立し,紅丸商事(ヨークベニマル)と業務提携。1975年ヨークマート設立。首都圏を中心に全国へ店舗を拡大し,1997年には中国の四川省成都市にも開店した。2001年アイワイバンク銀行(セブン銀行)設立。紳士服,婦人服,雑貨,スポーツ用品,子供用品などの専門店の経営も行なう。2005年持株会社としてセブン&アイ・ホールディングス設立。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「イトーヨーカ堂」の解説

イトーヨーカ堂

正式社名「株式会社イトーヨーカ堂」。英文社名「ITO-YOKADO CO., LTD.」。小売業。大正9年(1920)前身の「羊華堂洋品店」創業。昭和33年(1958)「株式会社ヨーカ堂」設立。同40年(1965)「株式会社伊藤ヨーカ堂」に改称。同46年(1971)現在の社名に変更。本社は東京都千代田区二番町。セブン&アイ・ホールディングス子会社の総合スーパーストア。東日本地盤。中部・近畿・中国地方にも店舗展開。

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