インパラ(読み)いんぱら(英語表記)impala

翻訳|impala

日本大百科全書(ニッポニカ) 「インパラ」の意味・わかりやすい解説

インパラ
いんぱら
impala
[学] Aepyceros melampus

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。アフリカの東部から南部にかけて分布し、水辺の浅い森林や、アカシアなどの低木林に多い。肩高85~100センチメートル、体重60~75キログラム。角(つの)は雄だけにあり、長さ50~75センチメートルで、細長く節状の隆起があり、前からみると竪琴(たてごと)形である。背面は赤茶色、側面の下部は淡い黄土色、腹面は白色で、3色の境は明瞭(めいりょう)である。普通、雌と子を中心とした100頭以下の群れで生活し、朝と夜に草や木の葉などを食べ、日中と夜半は休息する。一般に乾期の初めが交尾期で、このころから群れは分散し、1頭の雄は15~25頭の雌を従え、雄どうしは激しく闘う。妊娠期間6~7か月ののち、雨期の初めに雌は普通1子を産む。子は2、3時間後には歩き、雄では1~2か月で角が生え始める。驚くと空中に2~3メートルも跳び上がる。走るのが速く、一跳び9メートル、ときに12メートルに達し、時速90キロメートルを超すともいわれる速さで走る。

[今泉忠明]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android