日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウィンドワード諸島」の意味・わかりやすい解説
ウィンドワード諸島
うぃんどわーどしょとう
Windward Islands
カリブ海東部、小アンティル諸島南部の列島。マルティニーク島(フランス領)、およびグレナダ島、ドミニカ島、セント・ルシア島、セント・ビンセント島などからなる。小アンティル諸島の北部はリーワード(風下)諸島、南部はウィンドワード(風上)諸島とよばれるが、この地域の風向きを示しているわけではない。この地域で卓越する貿易風は北東あるいは東から吹く。大部分の島は火山島で山がちである。貿易風の影響を受けて、風上斜面は雨量が多く森林に覆われている。低地の肥沃(ひよく)な土壌を利用し、輸出用のサトウキビ、バナナ、スパイス、カカオが栽培される。もっとも重要な産業は観光である。
[菅野峰明]