日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソシエテ諸島」の意味・わかりやすい解説
ソシエテ諸島
そしえてしょとう
Îles de la Société
南太平洋、フランス領ポリネシア西部の諸島。英語名ソサイエティ諸島Society Islands。バン諸島Îles du Vent(英語名ウィンドワードWindward、風上)とスー・ル・バン諸島Îles Sous le Vent(英語名リーワードLeeward、風下)の2群に分かれる。前者に主島タヒチとモーレア、メヘティアMehetia、テティアロアTetiaroa、マイアオMaiao(ツブアイ・マヌTubuai Manu)の5島、後者にフアヒネ、ライアテア、ボラ・ボラ、マウピティMaupiti、タハーTahaa、ツパイTupai、モペーリヤMopella、マヌアエManuae、モツ・オネMotu Oneの9島が属する。このうちツパイ以下4島は環礁であるが、他はいずれも火山島である。なお、地理的にはツアモツ諸島に属すべきマカテアMakatea島が、行政的にはソシエテ諸島に組み込まれてバン諸島6島と数えられることもある。人口18万9236(1996)。バン諸島に16万2398(1996)、スー・ル・バン諸島に2万6838(1996)と分布している。名称は、1769年にイギリスの王立協会(ロイヤル・ソサイエティー)がクック探検隊をこの地に派遣したことにちなむが、1880年以来フランス領となっている。コプラ、サトウキビ、バニラのほか、真珠貝の産で知られる。
[大島襄二]